2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

Week End Shuffle Master Peace

最近ウィークエンドというのが、どうにも、ここに何がしかの文章を書こうという気になれない。その気になれない、というか、それをするための時間を確保するのが、何かやる気にならないという感じである。やっぱり、普段フルタイムで働いていると、平日と週…

キュビア

夜から少しずつ呑みはじめて、いくら呑んでもまったく酔わない酒をひたすら呑んだ。酔わないどころか、体温を一度たりとも上昇させないような、ほとんど水物のような酒だと思った。最近の日本酒にはこういうのが多いのか。こちらの体調に起因するのか、よく…

「Tails Out」Otomo Yoshihide's New Jazz Quinted

asin:B0001CNRDO ポップミュージックやロックミュージックでは大抵、ビートが強調されているので、曲が展開されている間は常に「 ど! ぱん! ど! ぱん! 」という打撃音が連続して、それがグルーヴをかもし出すのであるが、しかし、たとえば、その音源を録…

今月はよく雨に降られる。朝も夜も小雨に濡れながら帰る。普段から傘を持たないか、あるいは傘を持っていても差すのが面倒くさいので、少しくらいなら濡れても構わないと思って歩いてしまうのだが、それにしても今月は実によく雨にあたる。雨にあたるとなぜ…

AutoShaper

「就職活動をしていて感じるのだが、今の企業は、若者の個性とか挑戦意欲とかよりも、自分達にとって理解しやすく扱いやすい安定した人材しか求めていないように思う。」と発言した学生に対して、爆笑問題の太田が「でも企業の社長だって、自分の気持ちが"攻…

休暇はキャンセル

土曜からの三連休に加えて、もう一日追加で、火曜日まで休む予定を入れていたにも関わらず、月曜の深夜に電話がかかってきて翌日は結局ご出勤と相成った。しかもいつもより朝、2時間も早く出かけてるよ。会社についたらそのままばたばた忙しくて、でもばたば…

田山幸憲の「パチプロ日記(3)」

久しぶりに田山幸憲の「パチプロ日記(3)」を読んでいて、昔と同じように、静かに心が動かされた。1995年に刊行されたこの本は僕がかつて、はじめて読んだ田山幸憲の文章である。最近、どうしてももう一度読みたくなってヤフオクで落とした。それ以来気が向く…

セザンヌ

横浜美術館でセザンヌ展を観る。セザンヌにおいては、おそろしく細かい単位で、解決と未解決がせめぎ合う。解決と未解決はそれぞれ自律しておらず、相互干渉が無限ループしていて、解決と未解決が相互にぶつかり合い、連鎖が連鎖を、依存が依存を呼び、すべ…

感情の回転(Derrick May)

テクノばかり聴いていると、やはりJeff Millsは特別だ、すごい、としつこいくらい何度でも感じてしまう。雑多に色々と聴く事が、もう既にわかったつもりになって慣れてしまっていた作品のまだ気付けていなかった側面をあらたに発見させてくれる作用を促すの…

感情の器/絵画の器

「色」と「かたち」というのは、そう明快に分割できるものではないようにも思う。それをわざわざ分割して考えるというのは、その時点ですでにかなり抽象的に単純化した話なのではないだろうか?しかし「色」よりもかたち」の方が、我々が現実で利用する道具…

朝、外に出て歩き始めると11月の朝の空気が不思議なくらい快適

夜のあいだ、ゆっくりと冷却されていた空気が、やっと朝を向かえて、太陽の透明な光を受けはじめて既に数時間が経過したあたりの空気の状態で、ドアを開けて外気にふれた僕は通常通り歩行を開始しはじめて、そのままぐんぐんと歩いて前方に移動する事で、厚…

トレモロ・アーム・ターン・テーブル

中学のとき、ギターを買うことになったとき、じゃあどういうギターを買うのか?を考えるときに自分の場合はもう、まず何をおいても譲れない部分として、トレモロ・アームがついてるギターじゃなきゃ駄目!というのがあった。理由はジミヘンが…という事ではな…

ルイスを観たり考えたり

モーリス・ルイスの展示では「ヴェール」シリーズの第一室にもっとも長い時間居たし、もうこの部屋の記憶だけでも良いとさえ思ったくらいであった。とはいえ、ずいぶん長い時間、あれらの作品を観ていたにも関わらず、僕はその間中、いったい何を観ていたの…

川村記念美術館でモーリス・ルイス展

これは確かにとても素晴らしい展覧会。作品が行為一発で決まってるかのような爽快さでもあり空虚さでもあり、マチエルの微分不可能な差異にどこまでもこだわりつづけるような終了不能な決定不可能な不毛ギリギリのグレーソーンへの滞留でもあるかのような、…

道具を使う

道具を使うというのは、最初だけは道具の都合に自分の方を合わせないといけない。最初に限っては、目的や要求事項をよく理解しているのは自分ではなくて道具の方である。道具とは道具であると同時に、目的から逆転写された手順の記憶装置でもある。 システム…

操縦の実際

はじめてエレクトリック・ギターを手にしたとき、シールドをさしてアンプのスイッチをONにして、スピーカーから「ウワーーーン」という開放弦の唸る音が振動のように聞こえてきて、そっと弦を指ではじいてみると、ぎゃーん、というギターの音が、確かにスピ…

ふたたび仙石原湿原植生復元実験区へ

二年ぶりに僕は、箱根湿生花園内の「仙石原湿原植生復元実験区」にいた。あたりは11月らしく素晴らしい紅葉の風景が展開していたのだが、実験区内領域には、ただひたすら枯れて茶褐色に変色した植物が一様に生い茂っているばかりであった。泥濘の上にスノコ…

商品を受け取りました

今朝、出かけようとしたら宅配便が来た。何かと思ったら、例のブツだった。これは以前から、たまたまインターネット上の、とあるポータルスペースにおいて、まるで啓示のように、おどろくべき破格の安値で販売されていたもので、ざっと見積もっておそらく通…

ポーラ美術館での佐伯祐三

土曜日に行ったポーラ美術館では「佐伯祐三とフランス」という企画展をやっていた。展示内容は全然大した事がなく、佐伯作品もさほど沢山ある訳ではなく、佐伯祐三の展示だと05年に練馬の美術館でかなりの展覧会があったけど、あれと比較しても全然こちらの…

十一月の二日間

明日からちょっと箱根へ一泊旅行へ行く。ポーラ美術館等にも立ち寄るが、真の目的はホテルのラウンジでビールを飲み、温泉に入り、またビールを飲み、そして食事をして、ワインを飲み、また温泉に入り、そしてまたビールを飲む、といった一連のコンビネーシ…

エブリバディ・ラブズ・サンシャイン

柴崎友香の小説「エブリバディ・ラブズ・サンシャイン」を読んで、かなり良い話で切なくほろ苦い感じで幸福な時間であった。とはいえ、主人公の寝っぷりがすごくて結構笑った。24時間寝てしまうとか、行った先でも帰った後でも寝てしまうとか、この小説の主…

「次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?」柴崎友香

柴崎友香の表題タイトルの小説を読む。マーチに4人も乗り込んだ状態で大阪から東京へ行くなどという時点で、想像しただけで疲れそうで、うわー…と思う。とくに後部座席だと死ぬほど疲れると思うけど…というか男は割とどうでもいいけど女の子はしんどいだろな…

ステレオシアトリカエレクトロ

横浜トリエンナーレで観たいくつかの作品で、どの作品についてというわけでもなく、ただ何となくぼんやり考えていた事なのだが、ある空間に音声信号の出力装置(つまりスピーカー)を配置したらそれはもう表現形式としては音楽だと思った。というか、どうして…

Practice

三連休で、一日目は目黒の丸山直文展へ行って、二日目はみなとみらい線の馬車道という駅で降りて、横浜トリエンナーレの会場をまわり幾つかの作品を観た。三日目は一日家にいた。三日目の調子を上げたいのに、いまいちセットアップが決まらず、上手くいかな…

Sessions

冬を思わせる強い風の中を歩く。絵の具の水色みたいな空を背景に桜の枝と赤茶けた葉が貼りついたようにある。空と枝葉の、どちらが前でどちらが後かがほとんど判らなくなるほど、それぞれの色が強い。空の青が、ほとんどはみ出してしまっている。秋に紅葉す…