2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「組立」の古谷利裕氏の作品

6/29で終了してしまった川口のmasuii R.D.R gallery 「組立」永瀬恭一×古谷利裕展より、表題の件について。…絵画というのは私の周囲の向こう側にある「現実」を、ものすごい伝達力で、一気に我々のもとへ伝えてくれるような「電撃的」な媒体として、まだまだ…

「組立」の永瀬恭一氏の作品について

6/29まで開催中の川口のmasuii R.D.R gallery 「組立」永瀬恭一×古谷利裕展より、表題の件について。…白色と、彩度低めの青が混ざり合いつつ広がる画面内の空間である。油彩独特の質感も生々しく、画面上に展開している。ところどころ、植物をイメージさせる…

眠い

たえず眠すぎる。さっき誰かと電話で喋っていたのに、もう相手が誰だったか、用件がなんだったか思い出せない。正午になったので、外に出て、小雨がぱらつく中ふらふら歩き、食事して、その後、喫茶店で、文庫本を開き、その文面を見つめながら、一行も読み…

「ぐるりのこと。」シネスイッチ銀座

「子供をもたない」「鬱病にならない」のふたつを、なんとかやって、生きてみる映画、なのだと勝手に解釈した。それはもう、死ぬほど過酷で、痛ましく、観ていてもう死ぬほど泣いてしまった。夫婦で観て、上映終了後は、ふたりともがっくり落ち込んで、その…

「組立」対話企画・磯崎憲一郎×古谷利裕

表題の対談を聞きに川口のmasuii R.D.R gallery へ行く。でも、出かける前に、磯崎憲一郎「肝心の子供」と「眼と太陽」を昼過ぎから出かけるまでの間、粗く再読した。そしたら「眼と太陽」で僕は、大きく勘違いしている事に気づいた。まず、最初の、デトロイ…

石塚 ツナヒロ 展「− plant ⇔ planet −」

何らかのきっかけですっとのびていき、たれ下がり、うごめき、さらにまた別の、何らかのきっかけで、今度はくぐもり、ちぢこまり、ぐっと滞って、停滞する、それらのありさま。木や花といったモティーフの様子であると同時に、描画の行為自体でもある一連の…

観たことについて何か書こうとして

銀座のかねこ・あーと ギャラリーで石塚 ツナヒロ 展「− plant ⇔ planet −」を観る。その後、川口のmasuii R.D.R gallery で「組立」永瀬恭一×古谷利裕展を観る。感想はまた後日書くつもり 観たことについて、何か書こうとして、実際色々書いてみるのだが、…

引用(「最後の殉教者」遠藤周作)

きりしたん囚人である甚三郎や善之助のもとへ、かつて、責め苦に負けて棄教して以来、行方もわからなくなっていた喜助が、ある日、浮浪者のような酷い姿で、やはり捕らわれの身として姿をあらわす。一度信仰を捨てたお前が、なぜここに戻ってきたのか?それ…

深夜

「Disk:07」という名前のネコが、あるディレクトリにアクセスして必要な値を取得した後、自動で不要なファイルを消すコマンドが書かれているのだけれど、アクセス権が正しく設定されていないために消せなくて困っている、というのがインターネットの動画サイ…

「驟雨」

相変わらずの成瀬的な夫婦モノである。倦怠期の夫婦がいて、色々あって、でもやっぱり何とかやっていこうよ、という話。でも本作の原節子はすごく良かった。今まで観たすべての映画の原節子の中でこれが一番です。基本的に仏頂面で、そこが大変よろしい。ち…

「コロー」国立西洋美術館

19世紀以降のフランス美術の奥深さというか、層の厚みを思い知らされる感じである。こういう画家が、1800年代を通して絵画のイノベイターとして君臨していた。後からやってくる印象派の人々は皆、このコローの作品群を強い緊張感をもって見つめたのである。 …

引用

滴みちる刻きたれば 福田和也より 大正七年の創業以来、飛躍的な成長を遂げた松下電器も、恐慌の影響からは逃れられなかった。大暴落後、昭和四年十一月、十二月にかけて売上が急減し、年末には在庫が増えすぎて倉庫に入りきれないあり様になったという。 病…

「小説をめぐって三十八」保坂和志

「新潮」7月号の表題の作品を昨日から今日にかけて読む。朝、電車の中で読了して、最後のところでほとんど危うく泣きそうになった。。とりとめもなくどこまでも読んで、そして涙にくれたくなる。 色々な事を考えたのだが、とりあえず今、書ける事としては、…

湿度とスピーカー

制作途中の、水分を含んだ紙をストーブで乾かすので、部屋全体がスチームサウナのようなすごい湿気に包まれる。だから、ちょっと大きめのスピーカーでも買おうか。今使ってるのは昔パソコンについてたHerman/KardonのスピーカーをPCとかiPodにつないでいて再…

「Kozmic Blues」Joplin In Consert - Janis Joplin

制作していて、気持ちが盛り上がってくるのは楽しいもので、しかしそれと同時に、この世界で今、こうして盛り上がってるのは僕ひとりだけなのだという、冷ややかな孤独感が裏側に貼りついているのも感じているのだが、しかし結局は、それこそが自分の時間な…

森美術館でターナー賞などを観る

「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」を観た。六本木の森美術館にて。入り口にターナーの小品が一点掛かっていて、これが大変素晴らしい。ターナーは画集とか見てると、ものにもよるのかなとも思うが、でもやはり良い。一度まとまった展覧会を観てみた…

「旅のあとさき〜ナポレオンの見た夢」福田和也

数日前に読み終わったのだがとても面白かった。コルシカ〜ニース〜マルセイユ〜ブルゴーニュ〜パリを編集者とカメラマンと筆者が旅行する。旅先それぞれに、さまざまな歴史上の出来事や人物が、まるで宝石を散りばめたかのように贅沢に語られ、旅情と相まっ…

朝夕

日常に無理やりドラマを見ては駄目で、何もない地平から、立ち上げてくる白けた素っ気無い気持ちだけを、大事にしていれば良いのである。物事を動かし始めるときの白々しさから目を逸らすべきではない。 …お酒に旨いも不味いもない。お酒の味は、常に同じ筈…

運転免許更新ほか

昨日と同様、一日中家に居たい気分だったが、髪を切るのと免許更新の用事を片付けるために外出した。でも一歩外に出たら、空は眩しく、空気は高らかに香り踊るようになまめかしく、公園の緑はなりふり構わずとめどもなく溢れ出すようで、大げさでなく驚嘆す…