2012-01-01から1年間の記事一覧

お葬式に出かける。薄暗い空。喪服の黒さ。上着。靴。鞄。妻。寒さは厳しい。人通りは少ない。電車の中が寒く、手の冷たさがきびしい。車内はがら空き。親族の方々。子供達の声。兄弟、娘、いとこ、ご主人。夕方帰ってきて、もうこんな時間か。なんだか、大…

住んでいる場所から歩いて一分か二分くらいのところに、小さな古いソバ屋があって、小雨が降っていて寒い日だったが、薄着で傘もささずに走っていって、今日は、はじめてその店に入って、味噌煮込みうどんを食べた。もう、こうして、うまいもまずいもない、…

快晴。と思ったら曇り始めた。しかしまた晴れ始めた。午後はまた翳り始めた。喪服を持っていたかどうか咄嗟に思い出せず、クローゼットの中を確かめたら、昔買ったらしいのが出てきて、ああ、そういえばあったわ、と思った。着てみたら、一応着れた。ちょっ…

雨がかすかに降っていて、そのせいで寒さはゆるい。東京駅はスーツケースをがらがらと引っ張って歩いている人がいつにも増していっぱいで、いったいなぜ今日に限ってこれほどたくさんスーツケースなのかと思ったが、よく考えたら、年の瀬の東京駅なのだから…

寝てしまおう。あと10分後には寝てしまっているように図ろう。明日は早く帰ろう。なるべく早くだ。夜は満月らしい。寒くて上を見上げる気にならないかもしれない。マフラーを上手く、手でかたちを少し整えて、肩に乗せるようにして、あと、そうそう、切手を…

会社の外に出た途端、全身が冷水に浸ったかのような、とんでもない外気の冷たさを感じて驚く。これはちょっと、普通とは言えない寒さ。寒さというよりも、なんか違う、もっと前向きに迫力のある、はっきりとした気象的なできごとの体験というか、いまここで…

寒さが本格的。しかし晴天。空が青すぎる。電車の中まで寒い。足元の寒さが酷い。12月にしては、なかなか寒い。なぜか一瞬、もう既に年明けのような錯覚におちいる。しかも今日、四五回そう思った。

晴天。晴れ過ぎの、青すぎの空。出かけて、おそろしく寒い。寒空、というか、しかし日なたに来るとあたたかい気温は5℃。そのような寒さ。食材売り場は、年末らしい混雑。とくになにも、買いたいと思うようなものもなく、そのまま帰る。

「techno definitive 1963-2013」三田格+野田努を買って読んでいると、聴いてない音楽がまだこれほどたくさんあるというのがわかって、何とも不思議な希望が湧いてくる。まったく、音楽というのは、レコードというにはなぜこれほど、雨後のタケノコのように…

家に帰ったらビデオデッキが届いていた。梱包を解いて中身を出したら、おお、さすが2000円弱なだけのことはあって、いい感じの古ぼけ具合。パネル正面のボタン脇にマジックで「押す」と殴り書きしてあって、それまでいったいどのようんだ現場で利用されてい…

昨日、ツタヤでVHSを何本か借りてきて、家に帰ってから久々にビデオデッキの電源を入れてみたら、電源が入らなかった。そういえば、ずいぶん前に、電源が入らないとか、ついに壊れたとか、そんなことを話していたかもしれず、しかし、そんなことはすっかり忘…

起きた。素晴らしい快晴。そして暖かい。気温が。気温が…!暖かい。であれば、すぐ起きなければならないだろう。しかしよく寝た。かなり寝たようだ。ぬくぬくとした布団の内側。まるでぬめりのある粘膜に覆われた内袋のような、いつまでもそこに居たいという…

眠いけど、せっかくだからもうちょっと起きている。 そう書いてからその先、どうしようと思って考えた挙句、なにも続かずに結局寝たのがちょうど昨日の今頃。 Make Me Say It Again Girl (Parts 1 & 2) っていう曲知ってますか? The Isley Brothersです。 7…

水筒の、ステンレスの、表面の、縦の、線の、束が、まっすぐに光って、黒の、横に巻かれた、帯状の、輪で、止められているようにみえる。もっと、今の倍のスピードで動かないといけないようにも思う。このままでいいだろうとも思うが、いやいやそれではまず…

なんか今年ってすごい寒くない?とか言ってたら、来週あたりから少し暖かくなるらしい。というより平年並みになるとか何とか。やっぱりここ数日は平年以下だったのか。だとすると一月二月の寒さに近かったのか。ということはすでにもう最大限の寒さに耐えて…

冬の、猛烈な北風がぼうぼうと激しく音をたてて吹いている中で、自分の姿をよくよく見て、ああおれも老けたなあと思って、老けるというのは要するに小汚くなるってことだなとしみじみ心から感じて、そのあいだも風がひたすらぼうぼうと吹いているような情景…

良く晴れた日。風は冷たい。図書館に行って、帰りに買い物するいつものパターン。あたらしい手袋を買う。スマホ対応と書いてあるやつは手袋のまま指先でタッチパネルを操作できるというもの。帰ってから風呂に入ってビールを飲む。最近ビールをほんとうに飲…

朝の6時前に出かけて、つい先ほど、0時前くらいに帰ってきたので、もうくたくた

年末なので人とわいわいやる時間が続く。明日もそうで、来週以降もしばらくそういう感じ。がやがやしています。

今日は朝の時点で10度。電車を降りたら、横浜の路面は濡れていた。かなりの雨が降った後のようだったが、空は眩しいほどの晴天だった。風が強くて、体感的にはかなり肌寒い。 今日はおそらく、昼過ぎの時点で15度とかそのへんまで、気温は上がったのではない…

今日は10度もあって、たしかに朝から10度らしいしっかりとした立ち上がりのよさが感じられた。電車の中は普通の、ドアの内側へ強く鞄をお引き下さい、ドアが閉まります、とのこと。東横線が運転見合わせになったらしく、復旧の見込みはその時点で不明だった…

昨日までは寒いと思っていたけど、今日になったら、冬の日の中でも比較的おだやかな過ごしやすい日という感じになった。急に気温が落ちるから寒いと思ったけど、さすがに9度とか10度だと、寒いということではないのだ。先日みたいに5度とか6度まで落ちると、…

寒さが厳しい。いよいよ冬らしく、景色ぜんたいが重くて暗い。飄々と行く。コートが新しいので、着ているものの表面で寒さが跳ね返る。ごわごわとした感じがして、腕を伸ばしたり座ったりし辛い。座ったらそのうち眠った。起きて歩く。上半身が蝋漬けしたか…

暗い朝。濡れた路面。ドウダンツツジの赤がまるで人工物のような、この世の全色彩から数ミリ浮き上がってしまっているような突拍子のない赤色で、もえるように並んでいる。やや晴れ間が見えて、しかしすぐまたもとの暗さに戻る。桜の木の葉も、見事に黄色や…

年末が近づいてくる。何も変わらず普通に過ごしたいかなあと思う。昨日、安いコートを買う。普通のコート。色も普通。寒くなってから着る。普通が良い哉。いつもよりもなるべく消極的にこじんまりと、地味に諸事やりすごしたい。

「もう一杯」老人が言った。 「だめ。おしまい」給仕はタオルでテーブルのふちを拭き、首を横に振った。 老人は腰をあげ、ゆっくり受け皿をかぞえて、ポケットから革の財布をとり出し、酒代を払い、半ペセタのチップをおいた。 給仕は通りを歩いてゆく老人の…

偉いねえ、そんなこと、考えてんのー。すごいねえ。一人一万五千円のコース、酒を入れたら二万円超えるプランに行くのか。それがもし万が一、たいしておいしくなかったら、と思うと、ちょっと、自分としてはびびる。彼らよりぼくの方がよほど吝嗇である。い…

月が凄い光り方。群青色のさらに濃いような色をした夜空の真上に、完全に青味がかった白色で、反射ではなく光源そのものとして輝いているようにしか見えない。目をこらしても眩しくて直視できないほどの光。その周囲がぼやっと明るく照らし出されて、ほんの…

先週、風邪で寝込んで会社を二日休んだので全部で五連休したのだが、そんなに長く休んでた気がしない。たしかに二日は風邪でまったく身動きとれずだったが、それでもそれなりの、空白の時間の記憶だけでも残っているかというと、まったくない。その五日間自…

竹橋の美術館に行って、丸善に行って、帰る。いつものパターン。平河門から大手門を抜けて行った。空は青色の一色のみ。石垣と松。紅葉の進む過程。日陰に入ると寒かった。連休がおわった。最近たまに、コルトレーンの演奏するFeelin' Goodが頭の中で勝手に…