2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

東京水辺ライン

夏期休暇。一人で一日家にいた。「未明の闘争」は横浜でシーバスに乗って、山下公園で降りて、中華街に行ってごはん食べるあたりまで読む。出来事というか、扱う単位の細かさが、じつに素晴らしい。要素同士が活発に打ち合い跳ね回る。動く文章である。無意…

ジョン

八月の週末は、家に居ることが多かった。妻の風邪が治らないというのもあったが、自分としても、なるべく家にいて引きこもっていたいような気分だった。引きこもって、だらだらと時間の流れていくだけみたいな休日の過ごした方というのは、ふつうは、もった…

最近、週末の朝は必ずパンとベーコンエッグを食べている。三連休なら朝は三日連続で食べるし、翌週も同じだ。普通にスーパーで売ってる卵とベーコンでの、何の変哲もない調理である。ただし黄身は半熟以下の、ほとんど表面だけがかろうじて固まっている程度…

身体

身体がなければ泣きたくても泣くことが出来ない。という言葉もあるが、身体が教えてくれるのは、いつも、遅延の感覚というか、ずれの感じだ。泣く場合なら、泣いたと思ったときと、実際に泣いて顔に妙な熱がこもって表情筋全体がこわばって疲れてくるような…

zapping

打ち合わせ中に、相手を見て、相手の話に相槌を打ちながら、ところどころで、全然別の考え事をしていた。打ち合わせも普通に終わって議事録をまとめたし、しかしずーっと考え事していたとも言える。いつのまにかこんな技を習得したのかと我ながら感心した。…

走馬灯

忙しい日もたまにはあるし、今日は忙しかった…などと、ことさら騒ぐ必要もないのだが、でも今日はさすがに、忙しいというか、忙しいということよりも、とにかく人が凄い。とにかく人が、次から次へと目の前に来た。午前中のうちに、この世界に存在していると…

秋日

今日は有給休暇で、しかし買い物に出ただけで一日在宅で過ごした。涼しい一日。窓を開けていると風が入ってきて、カーテンがスカートのようにふわっともちあがって、そのままのかたちで止まっている。 平日の昼間に、近所を歩いてるのは新鮮。これが平日の昼…

ウサイン・ボルト

タフなメンタリティをもち、我慢強く、視野の広さと、相手の感情を読み取る力も有していて、それでいて愛敬があり、屈託のない笑いが好きで、周囲をなごませてくれるような冗談を言う才能があって、周囲の人全員がリラックスしているときの雰囲気が好きで、…

五人で

東京駅丸の内北口改札前に集合した五人で、まず三菱一号館美術館「画鬼・暁斎 KYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル」を観て、そのあと初台に移動して東京オペラシティ アートギャラリー「鈴木理策写真展 意識の流れ」を観る。 この五人は、先月フジロ…

Bennie Wallace「Live At The Public Theatre」

朝っぱらからデカイ音で聴く。1曲目Broadsideのテナーの音が目が覚めるような素晴らしさ。この良さは一体なんなのか考えていた。ジャズ(一般)なんてつまんねーと思うことも多いが、こういう、何かの剥き出しなモノの現前に出くわすと、毎回飽きもせずに、…

買わない

服を買うか、それともいいかげんにあたらしいPCを買うか、あるいはあたらしい鞄を買うか、諸々検討すべきだが、本心としては、正直どれにも金を出したくない。鞄とか服は、買うと、結局もっと色々買うことになって、そこで終わらないのが困る。PCはまあ、ま…

アシモフ

当たり前ということのすごさご機嫌いかがですか?よい子でしたか?悪い子だからなまはげが来たかな。死ぬために都会に集まってきた人たちクイズの答えを考えていてたぶんもう一仕事、できるはずなのだ。その、「かもしれない」という気分だけでも、ここに記…

レンゲ

圧力鍋、ほしいな。圧力鍋なんて、要ります?あったら、料理するよ。圧力鍋って何ができます?カレーでも、シチューでも、煮物全般。トウモロコシ茹でるの、早いです?え、トウモロコシ?わからない。無理かも。他に、これほしい!っていう調理道具ないです…

ジプシー・サン・アンド・ザ・レインボーズ

プラモデル・シスター、パラフレーズ・ランズダウン、ネガティブ・ジャンクション、サヴァラン・パーティー、ミキュイ・フレーヴァー、ブランディング・オールモストカット、ファンクション・ポイント、スライディング・タックル、セーフティ・エリアでドラ…

画家の文

妻はたしか先々週から、僕は四五日前から風邪気味で、そのせいででもないかもしれないが、今年の八月は、在宅している週末の時間が多い。妻は終日寝ているかテレビを見てるか家事を片付けているか。僕は終日本を読み散らかしているか、PCの前でごちゃごちゃ…

浪曲

80年代半ばは、都はるみの全盛時代で、僕は小学生だったけれども、「アンコ椿は恋の花」「涙の連絡船」「北の宿から」「大阪しぐれ」あたりの曲は大体知っている。カラオケで字幕を見ながらであれば、たぶんその歌詞を曲に合わせて「読む」ことくらいはでき…

戸塚ふたたび

昨日の夜は二軒目の店を出て、横浜から東京方面の東海道線に乗ったのがたしか22時半頃だったと思うが、空いた車内の座席に座った途端に眠ってしまい、はっと気付いて次の停車駅を見ると戸塚とある。しかも、なんかさっきと逆方向に走ってるし、東京行きじゃ…

チャーリー・クリスチャン

そのクラブの前を通りかかって、アルト・サックスをPAにつないだような音を耳にした。中に入ってみると、それがチャーリー・クリスチャンのギターだった。 「ジミ・ヘンドリックスとアメリカの光と影 -ブラック・ミュージック&ポップ・カルチャー・レヴォ…

行進は自由を作る

電車の座席が空いて、そこに座ると、まず前に座っていた人の体温がもうれつにシートに残っているので、いやだーなあーっと思うが、微妙に位置をすらしたりしながらやり過ごし、背凭れも前主の体温によって熱々のベタベタになってるのが冷めるまで、しばらく…

ページ

本を持ったまま、眠ってしまった女性。眠りに入るにつれて、両手に持った本の位置もじょじょに下がり始め、やがて膝の上に置かれ、そのまま倒れて背表紙が下になり、開いたページが上になり、体全体が座席に対してずり落ちそうな感じになって、本も膝の上で…

人間いろいろ

当時の批評家で、リチャード・ゴルスタインのようにヘンドリックスに対する自分たちの反応の下にはびこる根について正直だったものはほとんどいない。一九六八年の発売当時の『エレクトリック・レディランド』の『ヴィレッジ・ボイス』誌のレビューで。ゴル…

冨井大裕「running composition」

乃木坂の国立新美術館で「アーティスト・ファイル 2015 隣の部屋―日本と韓国の作家たち」を観る。 キ・スルギの展示室を出ると、次の展示室の入口脇に監視員の女性が、真っ直ぐに背筋を伸ばしたお行儀の良い横向きの姿で座っているのが見える。その監視する…

タウンゼント

「エリックならしっかりハグされるのに、なぜオレはダメなんだ?って思ったね。違いはエリックは自分がブルースを選んだことに対して、完全に自然でいられたことだと思う。彼は体の中にそいつを感じていたんだ。オレは違った。オレは黒人ミュージシャンに対…

further

この記事を読んだのがきっかけで、flying saucer attackのアルバムfurtherを買って、それが昨日届いたので聴いたのだけど、率直に言って「…面白くない」という感じだが、いやそれはさすがに、最初からそういうものだと思っていたので、まあ大体OKなのだが、…

運転見合わせ

昨日は、桜木町で電車が止まって、みなとみらいでも駅に入れず、横浜駅まで歩かされ、駅前も混雑でまったく構内に入れず、行列に混じって周囲をぐるぐる回って、ようやく入れたらJRが全線運転見合わせで、満員の東横線で帰らされるという散々な目に会ったが…

Point

電車、俺に運転させてくださいよー!電車、一度くらい、俺に運転させてくださいよー!そんなの、無理に決まってるだろー!電車、無理っすかー。電車、無理っすかー。改札で待って。改札で待ちます。トイレ行って来ます。秋葉原、神田、上野、どれ!?秋葉原…

セリーヌとジュリーは舟でゆく

暑さに負けて外出せず。リヴェットをDVDで観る。細長いお嬢さん二人がゆるーく交差し合う前半の、もたもたした感じがすごく面白かった。のだけれども、後半はけっこう「こんな映画か!?」という驚きが強くなり、その後「こんな長い映画なのか?」の驚きも加…

窓を開けて風を…とかいうレベルはとっくに超えていて、窓を開けると単なる熱風が部屋に入ってくる感じなので全ての窓を閉める。夕方近くなって買い物に出たら、お湯の中を泳いでいるかのような、ちょっと勘違いすると気持ちよく感じてしまいそうな、ほとんど…