2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

またACOを聴きたい病に罹り、“砂漠の夢”、“control”、“Lonely boy”を繰り返し聴くだけの休日になる。これらの歌、女性の歌でもあり、母の歌でもあり、相手を気遣う友達の歌でもあり、孤独をおそれない、いやむしろ孤独を自ら選ぼうとするだれかの歌でもある…

bike share

八月が終わるのか。すごいことですね。 会社を出て、ふと、ビルの近くにあるレンタルサイクルを試しに借りてみようと思って、スマホで予約した。とくに目的とか行き先があったわけではなくて、単にその仕組みを試してみたかっただけ。自転車で適当に桜木町駅…

現実

2006年頃にここに引用した保坂和志「羽生 21世紀の将棋」を読み返していて、今の興味に引きつけてところどころを書き換えてみた。しかし文意というか内容はほぼ変わってない、はずと思う。 https://ryo-ta.hatenadiary.com/entry/20060715/p1 ↓ 最善の手とい…

制度

先のことを思い浮かべないでいるのは難しい。想像しない人間などいない。しかし私の想像はいつも、自分勝手で自分に都合が良くて思慮の足りないしょうもないものばかりだ。自分の視界からしか見ようとしないし、見えないから当然そうなる。そしていつも自分…

ゆとり

水泳して帰宅、電車の中ではさほど疲れてないと思っていたが、駅から歩いているときに思いのほか全身に澱をまとったような心身状態で、項垂れたような歩き方になっていた。蒸し暑さがなおさら堪えた。酒屋に寄って酒を買うとき、カウンターで店主と喋ってい…

眠り

電車の座席に座っている若い男性、でかいスーツケースを足の間に挟んで、がっくりと首を前に倒して眠っている。両手で取っ手を押さえているので、まるで何かに向かって祈りを捧げているような格好だ。Tシャツを着た上半身はせわしなく前後に移動して、体勢が…

Windy lady

朝から、死ぬほどの機材と死ぬほどのLANケーブルと死ぬほどの電源ケーブルと死ぬほどのその他色々にわーっとまみれて、ドロドロに疲労困憊して、それでも予定通りではあったので良かったけど、もう俺も年だこんなこといつまでもやってられないという気分には…

巣鴨(5回目)

保坂和志 小説的思考塾Vol.5の会場の巣鴨へ。終了後、北千住で夕食して帰宅。 もうこれからは、ひたすらどこまでも、とにかく前向きに、今よりもずっと面白くないと、僕も今後はますますダメだな…などと考えていた。どこまでも独自に、どこまでも自分が周り…

夏休み

最近なんとなく思い浮かべたこと。人間の一生は夏休みのようだ。長いような短いような限定された時間のなかで、基本的には楽しくて、たまに楽しくないこともあり、思った以上にもてあまして退屈な時間もあり、夢中になったり、たそがれたりもするが、しかし…

新しい領土

今週は橋本治の「恋愛論」を読み返していて、これで何度目なのかわからないが、しかしこの本は今更ながら傑作すぎるというか、すべての行に重要ラインを引きたくなってしまう。おそらく昨日書いた、“男と女がそのまま恋愛することはおそらくもう無理なのだ。…

カップル

もう十年以上前だけど、真夜中の新木場のクラブの広いフロアで、深夜二時くらいだったと思うけど、はっきりゲイのカップルとわかる二人が、ぐっと近くで互いに向かい合って、もうこれ以上の幸せはありえないというくらいの、最高の笑顔を向け合って、身体全…

バトル・オブ・ザ・セクシーズ

「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」(ジョナサン・デイトン/ヴァレリー・ファリス)をDVDで観る。面白かった。家で二人でペラペラ喋りながら観る映画としては最高に楽しめた。1972年アメリカのテニス業界における実話を元にしているらしいというのを観始めては…

1秒と100時間

埼玉の実家へ。母と姪の子(7歳)がいた。姪はいつものようにべたべたべたべたと、ひたすら甘えてきて、こちらの背にしがみついたり、べったりからだを寄せてきたり、膝の上に乗ってきたり、まあ、このくらいの年齢の子なら皆そうなんでしょうけど、すごいス…

芸者もの

妻が観たいと言うので、成瀬巳喜男「流れる」をdvdで観る。十何年ぶりの再見。自分にとって「流れる」はとくべつな作品。ゆえに観るのがこわい。もし「大したことない」などと思ってしまったらどうしよう、そんなはずはないのに自分の体調やコンディシション…

翌日

このブログを昔から読んでくださっている少数の方はすでにご存知かもしれないが、僕は昔から、じつに頻繁に財布を落とす人であり、ことに最近は、年に一回くらいの頻度で騒いでいる気がするのだが、今更ながらいったいなぜなのか、まごうことなき貧乏人のく…

恋愛論と紛失論

溝口健二「近松物語」の登場人物の二人は、大変な恋愛モードの只中にいるのだが、一緒にいるときに必ずしも幸福そうではなくて、むしろ今の事態に恐れ慄いてその不安に耐えきれなくて、とくに男の方はせめて相手だけでも助けたいと思って、突如として一人で…

ニッポン

一週間ぶりだったので、その人と話しているときの以前の自分が、どれだけ回転数上げた状態で話に付き合っていたのかを実感してひそかに驚いた。BPM早い。。それを思わず実感するくらいには、今の自分のテンションがふつうモードであることに気付かされた。休…

タリア・シャイア

幸田文は1947年に亡くなった父露伴について書いた文章がデビューとなり、四十代で文筆業をはじめた人である。今読んでいる「ちぎれ雲」が、まさにその初期時代のエッセイを集めたものだが、これを読んでいると、デビューが遅いとかそんなことはいっさい関係…

明け

約一週間ぶりに出勤。電車の中もオフィスの様子も業務の推移もまさにお盆ムードでぜんぜん本稼動な雰囲気はない。まあ先週連休にしたのは最初からそれが狙いだったというか、休み明けも同じ気分のままだらーっと過ごしてしまいたいという思惑があった。はた…

夏時間

オリヴィエ・アサイヤス「夏時間の庭」をDVDで観る。フランスの著名な画家である亡叔父の遺産を引き継いでいた母親が亡くなり、叔父の作品や自宅にあったコローやルドンやアールヌーボー家具などを含む資産を相続せず美術館へ寄贈することにした三兄弟の話。…

文子

仰向けに寝転んで、本を読んでいるうちに、日が暮れてくる。甚だ勿体無い休日の過ごし方ではあるが、外は灼熱地獄であり、さすがにこれでは外出するわけにも行かず近所への買い物がせいいっぱいで、後は家の中でこうでもしているより他になすすべないと思う…

day4

酷暑きわまりない。吉祥寺で買い物は、さすがにちょっと厳しかった。暑さ、ただそこにいるだけで、意味もなく、消耗し、なんとなく、こころを削がれていく。そしてグラスに満ちたビールに逃げる。日が暮れてからアップリンク吉祥寺でチャン・リュル「慶州(…

day3

夏季休暇3日目。ひたすら暑い。業務的マンネリズムの過酷さ、非人道性、零れ落ちるものを見捨てよと諭す一方性のむかつくような厚かましさ、すーっとしたくて、午前中は久々に地元のジムで泳ぐ。水泳もさいきん、すっかり週一ペースになってしまったが、また…

大空

夏季休暇2日目、容赦のない暑さ。予約をとって今日もまたお鮨屋へ。鼻腔に抜ける爽やかさ、摘みでいただいた鯵がすばらしい。店を出て中目黒へ向かう。駅を降りて近くの店で妻を待つことにして、ほどなくして本日の場所がwwwであることを思い出して慌てる。…

トイ・ストーリー3

夏季休暇1日目だが、今年は見事に妻と休暇を合わせることができず、全日完全ソロ活動が確定なので、まずはその初日として鮨屋で昼から酒とする。行く前に駅前のツタヤに立ち寄り、溝口の「近松物語」を借りてきた。これを突然なぜ観たくなったかというと「天…

上映後

夫婦で映画を観たあと、映画館を出て歩いている途中で、さて観終えての一言を、どちらから先にどんなふうに口に出すかのタイミングを探る瞬間は、いつものことだがやや軽い緊張感があるものだ。まず単純に良かったか悪かったか、それが双方でおおむね一致し…

天気の子を観ます

映画「天気の子」について先週、会社である女子と雑談してたのだが、そのときの子が今日、帰り間際そろそろっと寄ってきて、私、きのう「天気の子」観てきました!オススメですよ!話はけっこう複雑で、でも意外と感動するっていうか、なかなか良かったです…

館林

缶ビールをぶら下げて特急りょうもうに乗って一時間ばかりかけて群馬県館林へ。地平線の彼方まで広がっているのかと思われるような広大な田園風景の真ん中にぽつんと唐突に現代建築みたいな建物が建っていて、それが群馬県立館林美術館だった。東京都内の美…

天気の子

「君の名は」は面白かったし新作も試しにちょっと観てみましょうか、ということになって、MOVIX亀有で「天気の子」を観た。はじまって十分か十五分くらいした段階で「…うーん…、これはちょっと僕が失敗したかも」と思い始めて、その印象はほぼ最後まで変わら…

夏バテ

東京・御徒町は夜の七時。もう顔も見たくないほどしょっちゅう会ってる人と今夜も二人で会食、ブルゴーニュを一本と、ニュージーランドをグラスで。どちらもかなり華やか目なピノ・ノワール。その店を出ていつもの二軒目に行ったら、いつものスタッフの娘がケ…