2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

台帳更新

期末の月末なので、今日でお別れの人達もいるのだが、相変わらず自分がバタバタしているので、名残を惜しむヒマもないというか、そのお別れにともなってせねばならない諸手続きがやたらと煩雑で、くりかえされる期ごとの出会いと別れは毎度の恒例行事なのだ…

声と文

こちら側の拠点とあちら側の拠点に、それぞれ二人ずついる。マイクはこちら側にしかないので、我々はふつうに話をするけど、あちら側のふたりはキーボードでメッセージを入力する。こちらが言葉を投げかけて、しばらく待つと、モニターに相手の反応が文字で…

濱口作品×2

朝起きたら、まだ雪ではない。しばらくしてふと窓をみたら、もうすでに降っていた。かなりの量だった。家々の屋根も下の駐輪場も白く染まりかけていた。しかし昼過ぎには雨に変わって、三時頃にはもう雪の跡形もなくなっていた。 CS(日本映画専門チャンネル)…

絲的ココロエ

絲山秋子「絲的ココロエ」を読んでいた、まだ半分くらい。 病気とはケミカルなもの、しかし薬だけで治すのは難しい。双極性障害の治療、それはまず患者が矢面に立って闘う、弱気や悪い考えや自分を責める心を避けて、自分に対しても周囲に対してもフェアな態…

静寂不動

昨日に引き続き、職場は今日もばたばた。夜になり会社を出て、強い風に身体を押し戻されそうになる。身体を前倒しにして歩くと、コートがふくらんで飛ばされそうになる。寒くはない。空気の、肌へのあたりがやわらかい。電車の混み具合はいつもの通りで、飲…

休む働く

昨日は有給休暇を取得したので、とくに予定もないので近所の公園まで歩いて桜を見たり、買い物したりしただけ。桜なんて、見ようと思って見ても、さほど面白くもない。ベンチに座って缶ビールを飲んで、目の前の滑り台だのブランコだので遊んでいる子供たち…

うたうひと

CS(日本映画専門チャンネル)で、酒井耕・濱口竜介「うたうひと」(2013年)を観る。 東北の方言による民話の語りをひたすら聞き続ける、何を言っているのか、最初は何となくわかる、ような気がするのだが、そのうちすーっと、霧に隠れるように意味がわからなく…

喫茶店の記憶

小谷野敦のツイッターで「喫茶店へ行く、というのを楽しいように感じるのはタバコを喫う場所だと思っていたからであった。」とあって、ああ、、まさにその通りだ、まさにそれだ、、と思った。もう十五年以上前にもなるけど当時、もし自分がタバコをやめたら…

ところてん

スーパーで買い物していると、ところてんがふつうに売っているのを見かけるし、たまには買う。それにしても、ところてんがいつも、これほどちゃんと入手しやすい状態で食品売り場に存在しているのは不思議な気がする。ところてんを好きな人が、この世にはそ…

踊る脚

ジャン・ルノワール「フレンチ・カンカン」(1954年)を観る。クライマックスの集団舞踏シーンがあまりにも圧倒的で、矢も楯もたまらず、ぼろぼろと泣けてしまう。 フレッド&ジンジャーの作品でもそうだが、ダンスというのはもともと性的なイメージと親和的だ…

Ol' Man River

Prime Videoでジョージ・シドニー「ショウ・ボート」(1951年)を観る。ミシシッピ川の船着場、巨大な外輪が白い水柱をあげて、ゆっくりと船が離れていく。機関士の黒人が朗々とうたう。 この映画を観たくなった理由は、劇中で歌われる"Ol'Man River"を聴きた…

受信

夜になって、中村佳穂のライブ配信を視聴する。三曲ばかりの短い時間だったが、とても良かった。音楽や文学や美術など、芸術をやる人々の生の声や言葉は、昔と比べたらSNSなどでずいぶん身近に聞くことができるようになったし、耳に届きやすくなったと思うが…

花見

せっかく誘ってもらったのに、仕事から抜けられなくて、約束の時間から大幅に遅刻しそうだと、先方に迷惑かけるわけにもいかないと思って、それなりにやきもきするし、半ばあきらめの気持ちにもなるが、まあいずれにせよこんなときに、そもそも人との約束っ…

ワンカップ

中央改札から入った七、八番線ホームへ昇る階段脇にある売店でカップ酒を買ったおじさんが、ちょっと脇によけてその場に突っ立って、カップの蓋を開けてぐいっとあおって、ごくごくと喉をならしながら、じょじょに瓶の底が上を向いて、そのまま一気に最後ま…

開花

桜の開花宣言が出て、毎年近所の公園にやや早めに咲き出す桜があって、すでに枝の先に一つか二つ雨の滴にぬれた花弁がひらいているのを美容院に向かう途中で見かけた、それが、冷たい雨の降っていた先週の土曜日のこと。 妻の仕事が連日多忙で、帰りの遅くな…

初春

会社を出ると、風がとても冷たくて、コートの前を開けていると大きく翻ってマフラーごと飛ばされそうになるのを手で抑えて駅までの道を急ぐ。通勤の朝と夜にかならず思うことだけど、マルイやスカイビルやそごうの立ち並ぶあいだを抜けて駅入口までの道のり…

洋画劇場

休日出勤、午前中いっぱいはたらく。昼過ぎに終わって、帰宅途中とりあえずランチではなく生牡蠣とワインを注文して生き返った。このさっぱりと体内が洗浄されたかのような感覚が最高だ。 買い物して帰宅。食事後、フレッド・アステアが70歳を過ぎて出演して…

ヒズ・ガールズ・フライデー

ハワード・ホークス「ヒズ・ガールズ・フライデー」(1940年)をDVDで観る。これは…この映画の俳優や関係者たちが、事前にいったいどんな「練習」をしたら、これらのシーンをじっさいに撮影できるのだろうかと不思議になるような作品。異常な騒々しさと忙しな…

配信

CEROの有料制ライブ配信「Contemporary http Cruise」(https://kakubarhythm.zaiko.io/e/c-h-c)を急遽知って、その場でチケットを買う。初期アルバムからの選曲が多くて新鮮だ。「魚の骨 鳥の羽根」がやたらとカッコいいけど、何故かと思ってスタジオ盤聴い…

BCP

一昨日きまった計画が今朝さらに変更になって、しかも週明けには実施完了せよとのトップダウン指令。こんなことは前代未聞だが、何しろ完遂が必須で、それにともない必要になるアセスメントとか全部後回しなので、むしろバタバタ感もなく、最低限のなすべき…

この瞬間とさっき

ことにジャズがそうだが、音楽であればある程度共通して感じられる体験要素として反復というものがある。フレーズの反復でもあり、リズムの反復でもある。そもそもほとんどの音楽は一定間隔で打刻される時間の流れをフレームにもつので、そのあいだに複数回…

Walk This Way

唐突かつ今更ながら…"Walk This Way"のギターはカッコいい…。というか70年代ハードロックにおける最大の名曲を一曲選べと言われたら"Walk This Way"を選びたい。…って、自分は70年代ハードロックについて選べるほど豊富なリスニング体験をもってないけど。 1…

マッコイ・タイナー

マッコイ・タイナー死去の報せを知ったのは先日のこと。自分にとっては二十代にずいぶんたくさん聴いた音楽家で、そして気付けばもう何年も聴いてない。もちろんコルトレーンが率いたカルテットのピアニストとして、激しく突き進むコルトレーンの背後で瑞々…

空中レヴュー時代

ソーントン・フリーランド「空中レヴュー時代」(1933年)をDVDで観る。ジンジャー&フレッド初共演の映画。二人ともまだ脇役で、アステアはいつも通りだが、ジンジャー・ロジャースがいつものお嬢様お姫様っぽさではなくて、ちょっとやさぐれた姐さん風な歌手…

ウォールデン

ジョナス・メカス「ウォールデン」をDVDで観る。最初から、ぎっしりと映画。撮影された被写体が光を浴びて、光を反射させて、木漏れ日のなかを動き回り、水の流れ、木々の動き、人々の行き来、車の往来、ヘッドライトの光、雪の白の光と黒の強烈なコントラス…

トップ・ハット

マーク・サンドリッチ「トップ・ハット」(1935年)をDVDで観る。新聞を広げて顔を隠してるフレッド・アステアが「バンド・ワゴン」の冒頭を思い出させる。砂を床に撒いてのステップも出てくる。二人がダンスしてればそれで誰もが幸せ。それにしてもジンジャー…

この母

朝方に目覚めて、ふたたびまどろみ、眠りと覚醒の中間あたりを漂いながら、夢を見た。僕はまだ子供だった。扉の向こうに母親の気配があった。なぜか嫌な予感がして、扉を開けたら、そこにいた母親は、たしかに母親だったが、すでに狂っていて、こちらを向く…

形式

つまらない本を読んだり、つまらない映像を見なければいけないことが(仕事で)ある。そういうとき、内容以前の、本とか映像という形式の形式としての違和感というか、嵩張る感じというか、それ固有の齟齬感のようなものを強く感じやすい。つまらない本や映画…

ゲスト

仲良しの女性三人たちが、たまに僕を呼んでくれて、彼女らと僕とで会食することがある。二、三年に一度くらいだろうか。これまでに三、四回呼ばれただろうか。いや、もっとあっただろうか。なにしろ大昔からの話で、忘れた。 彼女ら三人も、僕も、共通するの…

近所

自宅からほんの徒歩1分くらいのところに、今はもう使われてない小さな工場があって、数年前からその廃工場を劇場に改造して演劇活動の拠点にしてる劇団がいた。年に数回その場所でけっこう活発に公演活動しているようだった。(ちょっと「ニンゲン合格」に出…