2025-03-01から1ヶ月間の記事一覧
DVDで、近藤喜文「耳をすませば」(1995年)を観る。1995年の作品、今までまったくノーマークの初見である。 しっかりと「昔」の雰囲気で、それはジブリのアニメーションも、三十年前ならこういう感じなのだなということでもあり、それと同時に、90年代なのか…
昨日とくらべたら今日はずいぶん暖かくなった。買い物がてら公園をぐるっと一回りする。家を出てすぐそばの小さな公園は花見客でぎっしりだ。もうしばらく歩くと意外に人の少ない場所もあれば、海水浴場みたいになってる場所もある。いずれにせよ今日はずっ…
Amazon Primeで神代辰巳「恋人たちは濡れた」(1973年)を観る。非の打ち所なし。ひたすら映画の歓びに満ちてる。じつに面白いものを観たという興奮に満たされる。 映画フィルムの缶を荷台に載せて、危なっかしく自転車に乗ってる主人公がいる。バランスを崩し…
JAIHOでピーター・ウィアー「ピクニック at ハンギング・ロック」(1975年)を観て、正直あまりピンと来なかったのだけど、この映画を好きだという人の気持ちもわかるとは思った。 1900年のオーストラリアが舞台である。女学校で学ぶ寄宿舎生活の女学生たちが…
先日行った竹橋の近代美術館の常設展示にあった遠藤利克「欲動−近代・身体」という立体作品。近付くと水の流れる音が聴こえ、酷く汚れたように見えるがじつは天然ゴムに覆われた大きな水槽をのぞきこむと、底に水があって、電力供給音が聴こえ、独特の匂いが…
冷やっこは、美味しい。居酒屋のメニューでいちばん無難な、いちばん当たり外れのない品物は冷やっこじゃないだろうか。頼んでおけば、間違いはない。よほど変化球でせめてくる店でなければ、常に品質一定、薬味の種類もほぼ一緒、予想通りの味わいが保証さ…
韓国料理については、まるで無知である。だからサムギョプサルもスンドゥブチゲも、どんなものか見当もつかない。サンチュはわかる。キムチもナムルもビビンバもわかる。プルコギはなんとなくわかる。クッパは正直わからない(忘れた)。ユッケジャンも、トッ…
日本の古本屋で、二宮 康明「よく飛ぶ紙飛行機集 第1集」を買った。なぜか唐突に、子供時代この本の紙飛行機を型紙から切り抜いて作って遊んだのを思い出したのだ。現物がどんなだったか確かめたくなって購入したのが今日届いた。1978年刊行だが、ぼくがこれ…
東京国立近代美術館の「ヒルマ・アフ・クリント展」を観る。 芸術も哲学も、19、20世紀にかけて自然科学を強く意識し自身の更新を志向しただろうが、それは必ずしも各分野の最上位に自然科学が位置づくというわけではなくて、どの分野も各々自律的な体系を構…
気温二十度は優に越えていたはず。暖かいを通り越して、初夏を思わせる日中。 まだ沈丁花の香りが漂っているのだから今年は少し変だが、季節の変化には毎年どこかしら変なところはある。 ユキヤナギ、ミモザも満開に近づいてる。陽の光に木々や草の緑色が力…
金曜日の夜、食事する店を求めてしばらく彷徨い、通りかかった某ビアホールの店頭メニューに、アイスバインを発見する。アイスバインとは豚肉の煮込み料理で、キャベツの酢漬けとかマスタードと共に食する。あ、これ食べたい。そう思ったらもう、いてもたっ…
渋谷ユーロスペースで小田香「アンダーグラウンド」(2024年)を観る。 主演の女性(吉開菜央)の、痩身ながらしっかりと引き締まった肢体、まるで間近で鼻先から匂いを嗅ぎ取れるのではと思うほどの存在感。彼女の暮らしというものは、この映画のなかに一貫して…
Amazon primeで、神代辰巳「棒の哀しみ」(1994年)を観る。これを観ると、すでに1989年「その男、凶暴につき」を公開していた北野武が、いかに革命的で、既存価値破壊的であったか。これまでのヤクザ的・任侠的な物語制度の約束ごとを、いかに大胆に刷新した…
ローリング・ストーンズの"Fortune Teller"という曲が、昔からとても好きで、初期ストーンズにはこういう曲が平然と紛れているところがすごいのだが、"Fortune Teller"はカバー曲であり、ベニー・スペルマンによる元曲をこのたびはじめて知った。 ストーンズ…
NHK-BSで、刑事コロンボ 「黒のエチュード」(1972年)を観る。物語の序盤で、解決の手掛かりになるアイテムはすぐにわかるので、それをなぜ最後まで勿体ぶっているのか不思議に思うのだけど、なるほど当時は一度テレビ放映された映像の録画を再生させるという…
JAIHOで、ホン・サンス「リスト」(2011年)を観る。2011年の「三人のアンヌ」撮影時、同じロケ地と参加キャストによって作られた、30分の短編作品。 母親(ユン・ヨジョン)、娘(チョン・ユミ)、二人は海辺の別荘に逗留してる。娘は「明日したいこと」をリスト…
先月に続いて、今日も古い友人らとの会合だったのだけど、こういう会は、ごくたまに開催されるからこそ、それなりの面白みもあるので、それこそ数年に一度の間隔でも充分なはずではあるけど、今回さらに二人追加で参加とのことで、こんなに短い間隔で二回目…
初期のキンクスをひさしぶりに聴く。ギターの音が歪んでいるということ、歪みというよりは、混濁、ダーティーな感じであることの、ジミ・ヘンドリックスの登場までは、「音の暴力」としてはこれが最適解だったのだ。 キンクスは今聴いても、ギタートーンもさ…
ボブ・ディランの歌を聴いていると、これでよく「おれは歌手になる」と思えたものだな、と感じなくもない。じっさい、ちょっと気が弱かったり、頭が良かったり、用心深かったりしたら、即座に自分を「おれはそれに向いてない」と断定するんじゃないか。とい…
あの中華料理店で働いているのはおそらくみなさん全員中国人である。僕が訪れるのはいつも閉店まぎわで客もまばらで、でも数回通えば店員さんはまたお前かという感じで迎え入れてくれる。あのおばさんの様子に、ぼくが中国らしさを感じるのは、たぶん中国に…
歩道の植込みに近寄って、目を凝らしてよく見ると、ところどころ、つくしが生え始めた。公園に入ってすぐの場所に一本ある毎年早咲きの桜は、すでにピンク色になっている。 冬の間中徘徊していたコサギの居場所に割り込むかのように、つがいのカモが悠々と水…
土曜日は久々に渋谷に行ったのだが、文化村の方へ歩いていくと、前方に異様な景色が広がっていた。文化村であった建物はすでに跡形もなく、瓦礫みたいな剥き出しの壁が、寒々と露呈していて、見えなかったはずの空が見えていた。渋谷にほとんど馴染みのない…
DVDで、D・A・ペネベイカー「ドント・ルック・バック」(1965年)を観る。1965年、イギリスツアー中のボブ・ディランにカメラが同行、ライブ会場や楽屋やホテルでの一行の様子が記録されてるドキュメンタリー映画。 新聞記者とかマスコミに死ぬほどイラついて…
渋谷ユーロスペースでロベール・ブレッソン「白夜」(1971年)を観る。前に観たのは同じ映画館で2012年。そのときも思ったけど、これが五十年以上も前の映画とは思えない。 たぶん、人間じゃないものだよなあ…と思った。何が人間じゃないのか、と言うと、この…
DVDで、マーティン・スコセッシ「ノー・ディレクション・ホーム」(2005年)を観る。歌詞にも日本語字幕が出てくれれば、言うことないのだけどなあ…と思う。 先日観た「名もなき者」に出てきた登場人物たちの、みんな年齢を重ねてしまったが、実際の姿はこんな…
なぜか突如として「観たい!」との思いに駆られて衝動的に購入したDVDが届いたので、ボアズ・デヴィッドソン「グローイング・アップ2/ゴーイング・ステディ」(1979年)を観る。 この映画のA4チラシを見て、小(中?)学生頃の自分は、所謂「アメリカン・グラフ…
この前、小学校一年のとき以来の友人と、久々に会って…と、若い人に話したら、へえ、そうなんですね、昭和一年からの…と、返されて、いやいやいやいや、さすがに、そんなわけないでしょ、ぼくのこと、幾つだと思ってるんですか、というか、昭和って、いつの…
会社を出ると、外はひどい寒さで、役に立たない傘が風に奪われそうになって、斜めに降ってる雨混じりの雪が身体に容赦なくあたる。考えうる最悪に近い天候状態だった。 すでに遅い時間だったけど、少し何か食べていきますかとなって、酷い悪天候の下を急ぎ、…
一昨日、亀有の洋書屋で見たジョアン・ミッチェルの画集がヤバくて、これは危険だと思って、いったん本を棚に戻したのだった。というかその時点で完全に購入決定と思ってしまい、だからこそここでこれ以上見てしまうのはやめておこう、あとは購入後に自宅で……
「名もなき者」のボブ・ディランを演じるティモシー・シャラメは、周囲の登場人物とくらべて妙に幼く見えるというか、カッコつけてるわりにどこか頼りない感じがして、さすがにこの人物がボブ・ディランではやや頼りなくないかと、一瞬だけ思ったのだが、よ…