BlueNote東京でRaphael Saadiq


27日(土)の事だが、表参道まで行ってブルーノート東京Raphael Saadiqのライブを見た。Raphael SaadiqとはTony! Toni! Tone!〜Lucy Pearl〜ソロというキャリアの人で結構昔からいるベテランであるが、僕がもっともR&Bを一生懸命聴いてた頃はこの人のLucy Pearl時代であるが、まあ今までそれなりにアルバムは買っていたとはいえ、正直それほど熱心に聴いてた訳ではないし、はっきり言うと昔も今も、とくに愛着とかもない。でもすごくハイクオリティな作品を作るハイセンスな良いミュージシャンなのだだろうということはなんとなくわかっていたので、このたびはうちの奥さんが行きたいと云うのでそれにお付き合いした格好であった。新しいアルバムも買って2、3回聴いたが、モロに昔のモータウン系ソウル風なイメージの曲と雰囲気で、それがあからさまにそういう感じなので、なんというか、正直それほど良いものだとも思えず、マトモに聴くべきものなのかどうかもよくわからず、どうなんだかなあと半信半疑で聴きにいった感じもある。ましてや最近の自分が聴いてるものといったら、テクノとハウスとミニマルダブばっかりで、どう転んでもオールド系モータウンサウンドとかを聴く余地はなかったので、なおさら期待度は低かった。


とはいえ、やっぱりその場で楽器が演奏されて、それがきわめてタイトな良く引き締まったグルーヴを醸し出してして、その上でボーカル+バックコーラス×2が、黒スーツでばしっと決めて如何にもなコテコテのモータウン的な振り付けのダンスをしながらスタンドマイクに向かわれて、あれだけパワフルに歌われてしまうと、これはもう圧倒的にカッコいいというか、これが悪いわけがない、という気分にさせられてしまう。曲も演奏も歌も、オールドスクールなソウル風、とか、モータウンの何々風、とか、そういうのをぜんぜん飛び越えて、もっと高くて熱い場所で音そのものがしっかり鳴ってる感じだ。だからすごく良いと思えた。すごく気持ちいいステージであった。できれば椅子もテーブルも全部取っ払ってオールスタンディングで聴きたいような内容だったと思う。珍しく、いつもはおとなしいウチの奥さんまで同意見のようで、それだけすごく楽しいステージだったと云う事であろう。


で、帰ってきてあらためてアルバムを聴いてみると…たしかに良いけどでもこれはやっぱりアルバムとしては大した事ないようには思う。でもライブ音源はやっぱり素晴らしい。なので今はひたすらウェブでRaphaelライブ動画を探しては見て喜んでいる状態。