駅のホーム。時間は時計を見ないと分からない。蛍光灯の色。臭気。踵の高い靴で、広がっている吐瀉物を平然と踏んで歩いていく女性。耳障りな放送の音。山手線の近づいてくるときの、短いヘビがのたくりながら近づいてきてやがてホームに滑り込んでくるのを観て、山手線の顔は最近流行りの形のメガネかけてるみたいな顔だなと思う。機械というのは定期的に若返るので、今の山手線なら年齢でいえば二十代後半〜三十前半というくらいに違いない。気付けば自分が、もう既に山手線よりも年上なんだろうなと思う。というか、自分より年上の機械なんてじつは現状ほとんど存在しない。自分もたまにアップグレードできたらいいな。外見もリッチデザインに変えますね。スマホの新機種みたいに、書き換える。むろん、昨日までのバックアップもある。でもアップグレードはした方が良い。しないとわからないことは多い。でも、ちなみにおそらくソフトウェアでもやはり、さすがに四十年前のがまだ動いてる、というのは無いだろう。でもソフトウェアだとなぜか年齢というものが無い気がする。年上も年下もないというか。でも人工知能の話はソフトウェアの話なのだろうけど。やっぱり今の技術ではコンピュータがコンピュータらしい動きを見られるのは凄い大学の研究室とかのことで、うちらの業界でコンピュータといったらまさにアレだから、年齢がどうとか、人間と同格とかありえない話になる。まだまだ、単なるピタゴラスイッチ的な用途にしか使ってないとも言える。in/outの遅さが人間から見たコンピュータのスピードのすべてだから、やっぱり今までmおこれからもしばらくは、コンピュータなんてまあ、所詮は…みたいな気持ちになりがちである。