ほとんど家の中で過ごす。こんなに天気がいいのに、ずっと家の中にいるなんてどうかとも思うが。まあ、何もすることがなく、手持ち無沙汰のままだらだらするのも、悪くないものだ。外が快晴で、散歩するだけでも良かったのかもしれないけど、でもまあ、ずっと引きこもってました、なんだかつまらない、何となく不機嫌な、いらいらした気分で、明るい午前中が、午後になり、夕方になり、時間が、ただ無駄に過ぎ去るばかり。機嫌が悪いんじゃなくて、調子が悪いの。とかテレビが言ってる。まあ、そんな一日だったとしても、それはそれで、良いではないか。僕はさほど悪くないと思うよ。これはこれで、春らしい休みの一日。

 たまに、うとうとした。谷崎の武州公秘話を読んだ。ばかばかしいなあと思って、たまに笑った。先週のウィークデイは、食後に薬を飲まなければいけなかったので、酒はほとんど飲まず、蜜柑を食べたり、お茶を飲んでいた。金曜日は飲み会だったので、最初の一杯だけ飲んだけど、あとはウーロン茶を飲んでいた。飲み会でそんなことをするのは、生まれてはじめてのこと。

 薬は、翌日の土曜朝までで、ひとまず終わりなので、その後でワインを買ってきて、夕方になったので飲んだら、これが痺れるような旨さ。たまに飲むのが、旨いということか。煙草もそうだけど、のべつまくなし摂取し続けてるのは良くないということか。

 今日もワインを買う。昨日ほど旨いと思わない。生のタケノコが売っていたので買って、ゆがいて、塩で食べた。これは、おどろくべき旨さだった。素晴らしい香り。おいしいものだなあタケノコ。風呂から出て、デコポンを剥く。これもすごいいい香り。甘味と酸味をいちばん程好く混ぜ合わせたような、胃の底まで届きそうな、ちょっと自然のものとは思えないような香り。