昨日見ていた夢は面白かった。関西方面にある鉄道会社運営の車両に乗っているのだけど、東京と関西では、電車の雰囲気というか、電車という乗り物にまつわる文化が全然違う。まず車両の感じが違う。関東と違って関西の電車は、床が土というか、土と何かを混ぜたような、しっとりとしたものを踏み固めたようなものが敷いてあって、そのうえに細かい砂利のようなものが撒いてある。だから、立っていると靴裏にざらざらとしたような、あるいは軽くぬかるんだような感触があって、まるで未舗装の道路のような、区画整理前の整頓区域のむき出しの土の上に立っているような感じを思い出す。それと、もう一つ特徴的なこととしては、車両内に照明がほとんど無いことだ。だから夜になると車内はほぼ真っ暗だが、ここらではそれが普通である。暗闇の中、吊革に掴まって、外のネオンや外灯の光をぼんやりと見ていることくらいしかできない。これも、如何にも関西風なひとときだ。そして、とにかく路線が長い。どこまで行けば終点なのか、まったくわからないくらい、ひたすら走り続けるのだ。床は砂利だわ車両内は暗闇だわで、さらに乗ってる時間も長いのだから、さぞ苦痛な情況ではないかと思うだろうが、これがじつは意外とそうでもなくて、たしか夜の八時半ごろに乗って、しばらくしてはっとして気付いて時計を見たら、もう午前0時前くらいになっていて、つまりその時点で既に三時間以上この電車に乗っていることになるが、そんなに乗っていたという感覚はなかった。たしかに、相当長く乗っているとは思っていたが、まさか三時間以上とは。東京は通勤が地獄だとか何とかいうけど、これに較べたらまだ全然マシかもしれない。というより、まさか地獄ということはないので、それは一概に比べられるものでもないような気がする。