窓を開けて風を…とかいうレベルはとっくに超えていて、窓を開けると単なる熱風が部屋に入ってくる感じなので全ての窓を閉める。夕方近くなって買い物に出たら、お湯の中を泳いでいるかのような、ちょっと勘違いすると気持ちよく感じてしまいそうな、ほとんど湯沸かし器の上のもわーっと出てくるところを歩いてるみたいな感じ。道の真ん中に蝉がぽとりと、まるで不時着した戦闘機のように蝉そのままの姿で落ちているが、つま先で突いても、もう動かず、既に絶命している。なぜか蝉は生き物よりは機械に近いような感じがする。食材と冷えた酒のボトルを何本かぶら下げて帰る。家に着いたら、酒の入った袋が、水に落としたんじゃないかと思うくらいベタベタに表面が水に濡れていて袋を置いた机の上もすごく濡れた。