柿を今年はわりとよく食べる。スーパーの果物売り場に大量に積まれて売ってるオレンジ色のやつを、98円の、光沢のあるきれいな表面の果実、甘味とさっぱりした歯応え、素朴で地味だが深い。植物の要素がまだしっかりと残っていて、人間の食べ物として飼いならされ切ってしまってない。人間が作ったものではない香りがある。人間が食べるべきではない、どちらかといえば鳥が食べるもので、ほんらい鳥のためにあるものを人間がこっそりと食べさせてもらっている。