定年

自分が所属している会社ではなく客先の大きな会社の、ある人のお祝い会、定年だから当然ながら勤続何十年とかでそれは大変なことだがご本人はいつも通りふざけきった態度で、ちょっといい加減にしてくださいよそんな還暦いまぜんよという突っ込みを常時待ち受け中みたいな人で、依然から変わらぬある意味一貫した態度にすごいなあと思うと同時に、祝われてる人と祝う人の態度や言葉の、ああ古き良き会社組織の文化の今や最後の花火の輝きを見ているようなものかもしれないなとも思う。自分や自分より若い世代よりも、もっと上の世代の方が、やたら陽気でやんちゃで、力いっぱい楽しそうなのをまざまざを見せられたというか、まるで昔のテレビドラマのように楽しく切なく寂しくてとてもいい感じ。あまりにも屈託ないから、ぜんぜん嫌な感じはない。というか、世代間で比較する思考は組織内にはありえなくて、みんな彼らを自分だと思ってるし、彼らと自分は違うと思ってるし、そのふわふわした未確定な距離感のなかで日々を過ごしている。