朝から雨、挿した傘に打ちつけられる雨の音がはげしい。これほど強い雨は久しぶり。自宅から駅までは早足でも十五分は掛かるので、この雨の中それだけの距離を歩くと、靴は目も当てられないほど水を浸み込ませてしまい、跳ね返る雨の飛沫に裾から膝下あたりまで盛大に濡れてしまう。空を怨んでもしかたがないので観念する。ことの成り行きをひたすら黙って受け入れる気持ちになって歩く。

で、日中は一向に雨脚が弱まらず、帰りも朝方と同じ勢いで降っていて、心なしかやや風も強くなって時折傘をもっていかれそうになり、挿し直した傘が受ける相変わらずはげしい雨粒の音を聞く。あたらしい傘をはじめて使ったけど、傘など大して役に立たないくらいの雨量だ。明るいうちから暗くなるまで、ずっと降り続くだなんて久しぶりだ。今年もまた熱帯雨林気候みたいな夏になるのだろうか。