夢の中で

コーネリアスを聴いて、ほとんど泣きたくなるような感傷にずるずると浸る。普通の音楽がなんの疑いもなく当たり前のように居座っている場所にコーネリアスの曲はなくて、どの曲も、その曲があるとないの中間の場所にかろうじて位置してる。メロディやリズムの連続性がかたちづくるはずの幻想に身をあずけきってしまわないように注意深く身構えているのだが、強迫性みたいなことではなくて、もっと小さな単位のできごとをより大事にしたいという気持ちのあらわれとして、あんな風になっているのだと思う。