晩餐

いつものメンバーから五人集まって御茶ノ水四川料理。テーブルを囲んでいる様子を写真に撮ってLINEのグループに上げたら、参加しなかった別のメンバーがそれを見て「なんか最後の晩餐っぽい」とコメントした。たしかになぜか全員が笑顔もなく俯いていて、なんとなくあの絵みたいな感じも、しないこともない。但し、というか「最後の晩餐」は一応、驚きの瞬間を捉えている筈の絵で、むしろダイナミックな躍動はあったとしても、沈黙が全体を支配しているような状況が描かれているわけではないのだが、それでも登場人物がめいめい勝手に自分の感情をあらわしているというか、その前後の物語をも含みこんだ態度表現として描かれているから、かえって時間が共有されている一体感は感じさせないようになっていて、つまり現実的ではないのだと言えるが、そういう写真が偶然にももし撮れたら、きっと面白いだろう、この写真はだから、最後の晩餐ではない何かだろう。何に似ているのか、中心とか主題がない感じはするけれども。