納豆

最寄り駅に着いたのが23:00直前で、スーパーの営業時間に間に合わなかった。冷蔵庫に酒はあるから、あとは魚の干物があれば、まあいいでしょう。アジの開きと、あと納豆も買った。納豆が食べたいと思っていた。ごはんに乗せるのではなくて、納豆だけを食べたいと。甘辛い出汁を効かせ、適量の葱、辛子、それに生玉子を加えて、そうしたら菜箸をもつ手に力を込めておもいきり掻き回して、一定の力を加えて時間をかけて、たぶん五分かそれ以上、執拗にかき混ぜて、そのうち全体が、やがてクリーミーでふわふわのメレンゲみたいになったら、そのままスプーンですくって気のすむまで食べたい!…という偽女子的高揚の思いを鎮めるために、必要な素材を用意する。帰宅後、思いを果たす。