God Bless America

テレビをつけたら、マイケル・チミノディア・ハンター」がやっていた。ロバート・デ・ニーロが復員して、久しぶりに地元の仲間たちと会う場面からラストまで、たぶん一時間くらい観た。やはりどう考えても、ロバート・デ・ニーロが演じる主人公の男は、非現実的なまでにカッコ良過ぎて、そんなスーパーヒーロー的な人間ふつうは居ないと思うが、この映画はそういうものとして進むのでそれは仕方がない。最後に陥落寸前のサイゴンに単身で乗り込んでいくあたりも、そうだと割り切って観るしかない。そして相手に合わせた作り笑いとか、もの言いたげに辺りを見回すとか、そんなロバート・デ・ニーロの実にカッコいい完璧な顔芸を堪能するしかない。心身共に傷ついた友人を助け、自分になびきつつある友達の彼女の誘いを振りほどき、何とかしてかつての時間を取り戻そうとする。保守たる者はこうあるべき…。その心意気が、つよく鼓舞されているのだった…。