昨日のみすぎたのか、あまりその自覚はないのだけど、たぶんのみすぎていて、最近のみすぎるときの、身体にもたらされる感覚というのが、若い頃とは如実に違っていて、若い頃であれば二日酔いとか気持ち悪いとか、そういうはっきりした苦痛に責め苛まれて、要するにわかりやすく罰を受けてる感じになるので、苦しみながら後悔すれば良いだけなのだが、この年齢になってのみ過ぎた場合には、身体的にはとくに、ことさら変調らしいものはないのだが、何か妙に気掛かりな、たまたま忘れているだけの重大事実を背中に背負ってるかのような、あとで卑劣かつ陰惨なやり方で、恫喝され連行されて最終的に詰め腹を切らされるのかもしれない、そんな落ち着きのない、心身の前と後のどちらに問題があるのか判然としないような、どっちつかずのもやもやした気分の悪い予感につつまれて、何とも落ち着かない時間を過ごすことになる。また少し、己が有限の身体を削ってしまったのではないか、リミットを下げてしまったのではないか、耐用年数の再計測が必要になる悪手を選んでしまったのではないか、そんな悪い予感ばかりが頭をよぎる。たぶん、臆病なのだ。最近、あまりにも臆病になったと思う。じつにみっともないし、醜い。ふだん偉そうなことばかり言うけど、所詮、自分の命が惜しいだけじゃないか。いや、でもそうですよ、そりゃそうですと開き直りたい思いもある。だって極端な話それで今急に何かあったら仕事も家も全部どうなっちゃうんですか、と詰め寄りたくなる。だったら、そう思うなら自分で節制すればいいじゃないですか、と目を上げた先の天空から呆れたような声が聞こえるので、はい、まあせいぜい、そうしようと思ってます。それはそうなんですけど、でもいつか忘れちゃうんですよ、また油断して同じことばかり繰り返すんですけど、それはどうすればいいですかね?となおも目を上げて呟くが、それ以上の反応は無い。