駅や商業施設のトイレで、入口脇などにレイアウト図が設置されていることがある。あれを見ると、男性用なら区画内に小用と個室がそれぞれ配置されていて、女性用なら個室だけが男性用よりも多めに配置されているが、トイレ全体は男女共に同面積であることがほとんどだ。自分はかねてから疑問なのだが、女性用を男性用の1.5倍くらい広めに作っても良いのではないかと思っている。女性の方が時間がかかって混雑しがちなのだから、そのぶん面積も大きく取っておけば効率よく、男女ともに幸せになれる気がする。
しかしそうは行かない理由も、色々あるのかもしれないので、それはともかくなのだが、ところで近い将来、そんな自分の考えが覆されることになるかもしれないと最近思っている。つまり男性も女性同様、時間がかかる、男性ならおおむね女性よりも用を足すのが早いだろうとは、必ずしも言えないことになるのではと。
小用のときに、小用便器を使わない男性が増えたように感じる。常に個室を使用するらしいのだ。最近、会社でそのことに気付いた。トイレで見かけたとしても、小用便器を使ってるのは見たことない、そんな人がけっこういる。もちろんたまたまその瞬間に出くわしてないだけかもしれないが、しかし、この場所で彼らと一緒に、もう何年経つのか。…あくまでも自分だけの実感ではあるけど、個室愛好者は、思いのほかたくさんいるのだと推測される。
ちなみに、トイレには清掃業者のスタッフが出入りする。男性用トイレに、女性の清掃スタッフがふつうに入ってきて仕事をされている。そのことへの違和感や抵抗感は僕の場合とくには感じないが、とはいえおそらくむかしは、ビジネス時間中ではなく業務後とか夜中とかに清掃業者が稼働するのがふつうだったのかもしれなくて、それが昨今のご時世というか、コストを抑えるかわりに日中稼働する契約が一般的になったとかそういうことなのかもしれない、などと思ったりもする。そして今後ますます、そんな風潮が主流になるになるのではないか。とはいえさすがに、女性用トイレを男性清掃スタッフが掃除する状況はまだ無いだろうけど、それも近い将来、気づいたときにはとっくにそれが当たり前になっているのかもしれない。かつ、トイレの個室は、ますます個室としての密閉度と快適度が高まり、トイレに行ったら男女共に個室に入って用を足すのがあたりまえになる。さらに、小用便器で用を足す男性というのは、今で言えば喫煙所でタバコを喫ってるようなもので、しだいに公序良俗的にはのぞましくない性癖というか嗜好の持ち主と見なされるようになり、周囲の視線を気にしつつコソコソとした態度を取らざるを得なくなってくるような…。
