あらゆることが、だらだらっと、まるでゴミ袋に入っていた色々なものが、袋の口がほどけて、中からいっせいに、だらだらと出て行って、川に流されてひろがっていくような感じで、午前中から午後にかけて、色々といっせいにあちらこちらに行ってひろがりながら流れ去っていく。夜にはどっかへ行ってしまったものや、厄介なことになったものや、どうしようもなくその場にあるものなどが、一帯の広がりをなしている。なにを、いまさらどうしようとも思えないが、何かをどうかしないと、ほかにすることもないし、しょうがないから適当に近くのものやその向こうのものを、気まぐれに適当に手をつけてはやめて、そうやって、やっていて、夜になって、我に返ったようになって、もう帰るわと隣に言うと、相手はほっとしたような顔をしている。歯が痛いの直った?と聞くと、まだ猛烈に痛いという。波があって、今はまだマシなのだという。帰りの電車のなかや、朝起きてすぐは、ほんとうに酷くて、ずっと泣いた顔のまま、生活しているのだという。