2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

葬儀

Aさんとは昨日の夜、電話で話をした。Aさんとの電話は去年の夏と、先日と、昨日だ。そして葬儀の今日、はじめて、ここまで来てくださったAさんご本人に直接にお目にかかった。 去年の八月、父は自宅で倒れたまま数日間昏睡していて、何度電話しても父が出な…

通夜

僕と、遺体の父と、頭は反対向きの方向に、お互いの足だけが隣り合うようにずらして布団を敷いて眠った。かなり暖房を強めに設定していたのに、布団の隙間から風が入り込んでくるようだった。寒い夜だと思った。 朝、起きて身支度を整えおわって、まもなくや…

臨終

11:30頃、ケアマネさんから着信、嫌な予感。やれやれの思い。心停止状態、救急隊員さんが今心臓マッサージ中とのこと。思ったよりも大ごとだった…。とりあえず、こちらも移動の準備をすると伝えて電話を切る。それほど感情に昂りとかはなく、淡々としている…

とぶサギ

サギ、またいた。こちらをじっと見ていた。近づくと、さーっと飛び立った。家の屋根を越えて、どこか向こうの方角へ飛んでいってしまった。まだしばらく、このあたりにいるつもりらしい。もう居なくなったと、この前ブログに書いたので気を悪くしたのだろう…

マネたち

少し風のある晴天。しかし風の質感が微妙に冬のものと違う。何か特有のにおいを含み始めた。やばい、季節が変わる予兆のほんの欠片が少しずつ。敏感な人はすでに花粉を感受しているのだろうけど。 世田谷美術館の「ボストン美術館 パリジェンヌ展 時代を映す…

朝、レーヴィ本文読み終わり、引き続き解説部分を読み進む。しっかりした読み応えのある解説で、本文部も都度見返しつつ読む。 参ったなあという感じ。若いからしょうがない、ではすまないなあ、さすがにちょっと、今後もこのままだと困る、あらたまってお話…

部分

目が覚めた。三時五十分。そのまま眠れなくなって、布団の中でもぞもぞとしていた。このまま朝になってしまうかもしれないと思って、なんとなくそんな気のまま、意識が失われたのかそうでもないのか、わからないまま、何でもないような、薄く麻酔の効いてい…

年齢

みっともない話だが、自分は、自分が歳を取ってきたということをあまりにも気にし過ぎている。去年から水泳したり体重管理したり、を続けているのも、自分がまだ、今までどおりの体力と外観を維持できていると思いたいからだろう。今日、二人の男性と話をし…

この靴

これはさすがに、年貢の納め時じゃないか。去年ソールを完全交換したので下半分は完璧なのに、上半分の劣化が甚だしく、足の甲の丁度小指と薬指の付け根あたりの位置から、ざっくりと皮が裂けてしまっていて、それをたしか去年の秋頃に皮用ボンドで貼り付け…

年をとると、大したことでは驚かなくなるとか、影響を受けづらくなるとか、それはたしかに事実だと思うが、別にそうじゃなければいけないとかそうあるべきという訳でもなく、驚いたり影響を受けたりするのはいつでも楽しいことである。 本を読んでいて、書か…

西高東低

白いサギ、もうどこかへ行ってしまったのかしら、近くの公園に居ることが多いので、ちょっと見にいってみようと出掛ける。晴天だが寒くて風が強い。低きに風流れ込むの感大いにありだ。気圧計の目盛りは左を向いている。サギは居なかった。また別のどこかへ…

戦場の子

図書館に行ったり、夕食の食材を買ったり、何でもない只の休日。夜になって、どうでもいいはずのことがなぜか気になってきて、ネットで調べ始めた。小学生の頃の思い出、当時存在したはずの、ゲーセンにあった「戦場の狼」というビデオゲーム。あれってどん…

友人と

来週の金曜日に予定が入ってしまったので、Yさんに連絡して、会う日を再来週以降にしてくれませんか、または今夜でもいいけど、と連絡したら、では今夜にしましょうとなる。Yさんと会うペースは一年に一度か二度くらいだが、その頻度でぜんぜん久しぶりとい…

事実

遅くとも朝九時には父親宅に到着しなければならないとなると、東京発の始発新幹線を使っても間に合わないので、こうして前夜から夜間バスで出発して、早朝の名古屋から急行で移動するしかないのだ。父親の実家とその周辺には、幼少の頃からこれまでの間に、…

夜間バス

高速バスは深夜零時横浜発で、寿司が食いたいと思ったけど続けて二軒振られたのであきらめて先月も行った店で夕食。横浜駅のバス乗り場。ちょっと油断してたらもう出発時刻になってデカイ声で名前を呼ばれてしまって、すいませんと言いながら慌てて乗り込む…

バックグラウンドジョブ

明後日に有給取るので、そのための準備をひたすらやっているような一日。不安定な土台に崩れやすい積み木を無理やり積み重ねて、どうにかもっともらしく、ぐらぐら揺れる塔にして、それが何しろ不在の一日だけでも崩れないで保たれてればいいやみたいな、け…

香らない

買い物のついでに、大谷田公園の梅林を見に行く。蝋梅はやはりもう終りかけている。香りはほぼわからない。鼻が悪いのか、香りが無いのか、よくわからない。花に鼻を近づけたままで、じっと立ち尽くしているのはバカみたいだ。だいいち、嗅ぎにいくってとこ…

計画日前日

朝八時にケアマネさんとヘルパーさん来る。ヘルパーさんとは初対面。洗浄・清拭時に患者の患部の状態をはじめて見た。なかなか痛そうな、鮮やかな赤色。ヘルパーさんの手仕事の安定感に感心する。父親も軽口を叩いて、ケアマネさんもヘルパーさんも笑う。終…

演習・実践

朝、ケアマネさんから電話。また事態が変わって、やはり今日動くことに。着替えて出掛ける。東京駅、新幹線のきっぷ売り場はかなりの行列。前に並んでいた爺さんが、ここは東海道新幹線の売り場ですかね、東北はここじゃないですかね、というので、深く考え…

繁忙2

仕事もバタバタ、ケアマネさんからの電話も頻繁で、忙しないまま午前午後と過ぎる。夜になって明日以降の流れがだいたい確定する。親戚やヘルパーの皆様などご助力をいただき、自分はあいかわらず電話越しの声の参加しかしておらず大変すいません。現地に行…

繁忙1

朝、父親のことでケアマネの人から電話。諸々、ばたばたする。と言ってもこちらは遠く離れた場所にいるので、電話で状況を聞いて、わかりました、なるほどですね、はい、承知しました、ありがとうございます、それでお願いします、ほんとうにすいません、と…

歓迎

安かろう大したことなかろうの店に付き合う。でもこのチームの人たちは皆よく食べるしよく飲むし気持ちがいい。全てのみなさまが、いつもすこやかであってくだされば、それがなによりです。

行進

朝の八時半。空が青い。観覧車、水上建造物と化した帆船、三棟連なったビル、その倍ほども高く見える手前の高層ビル、それらの外壁の白さ。空とぶつかり合うようにくっきりと浮き上がっていて、ビル屋上から立ち上る湯気がひときわ白くゆっくりと空の青さの…

寝落ち

夜、お正月に妻の実家でもらったワインを開けて飲む。家では赤身肉の料理など殆ど出ないが、煮物があると、赤を開けようかという気になる。 テンプラニーリョ。予想より遥かに美味しかったので、ぐいぐいと飲む。その後、後片付けをして、洗い物もして、あと…

プリファブ・スプラウト

プリファブ・スプラウト「スティーヴ・マックイーン」を聴く。はじめて聴いた。じつはプリファブ・スプラウトというバンドを、最近まで知らなかった。去年、渡辺亨による本が出て、はじめてその名を知ったのだ。 聴いて、とてもいい感じであることは間違いな…

生きている

「マルグリット・デュラス-閉ざされた扉-」はデュラスがアル中で入院したあたりの話で、当時の恋人ヤン・アンドレアによって書かれた本。 これを読む限り、デュラスは病状が相当悪いようだけれども、当時つまりアル中で入院中の時代が八十年代初頭で、亡くな…

清掃

「フラウ・ヴィッタ」(ヴィッタ夫人)は、いや、みながそう呼んでいたようにヴィータ夫人としよう、彼女はあらゆる人を単純な、友愛の情で愛していた。ヴィータ夫人はやせ衰えた体と、色の白い優しい顔つきをした、トリエステ出身のうら若い未亡人で、半分…

個別と類型

先日久々に行った店が美味しくて、きっとこの、ふと感じさせる柔らかさ、昔の思い出のような甘美さこそ、この店のあのシェフの持ち味に違いない。だからこの店のファンは、皆、この感じを好きなのに違いないと思ったので、店名でネットを検索して色々と調べ…