2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

末日

先週から引っ張ってた厄介な件が片付いてやや安心した。それにしても、みんな風邪引いてる。ひどい咳があちこちで聞こえる。 今週から薄手のコートを着ている。もう少し細身のやつがほしいが。コートは裾が風に翻るのを感じながら歩くときに、冬だなあと思う…

千の扉

柴崎友香「千の扉」を読んでいて、まだ半分くらいまでしか読んでないのだが、どことなく戦時下パリの状況を描いたノンフィクションの「パリは燃えているか」に似ていると思ったりもする。様々な人の様々なエピソードが、まるで偶然の微かなリンクを辿るよう…

おらおらでひとりいぐも

若竹千佐子「おらおらでひとりいぐも」を読む。徹底して工夫が凝らされた複雑な旋律が複数からみあって、ただ聴いているだけでも相当に面白いリズムというか、魅惑的な音楽を聴いてノリ続けているような気分にさせる文体だと思った。東北方言が、何となく思…

隙間風

雨風に台風らしさが多めに含有されている土曜日、だが天候はまだ比較的おだやかか。ウォークマンが壊れて、まだ保証期間内のはずで保証書を机の引き出しの奥から探し出して、ついでに突っ込んである大量の郵便物とか紙類から不必要なものを大量処分したら、…

観光客

状況がどうであれ、良き時代の観光客のように過ごした。 それは、狙ってできることじゃなくて、運が良いか悪いかだった。 銃殺刑になる囚人が、壁の前に並ばされていた。 なぜ彼らが自分じゃないのか。そこに理由はない。ただの謎だ。 運の良い観光客という…

The Wild Man Of Pop Plays Volume 2

ところで「The Wild Man Of Pop Plays Volume 2」は正規盤のレコードではなくて、67年11月オランダのテレビ放送、同月イギリスBlackpoolでのコンサート、翌月に撮影されたドキュメンタリー映画の音源、そして67年10月パリのオランピア劇場でのコンサートなど…

Rock Me Baby

うまれてはじめてジミヘンを聴いたのは高校三年になったばかりのある日の深夜で、曲は偶然ラジオでオンエアされた「Rock Me Baby」だった。いきなり聴こえてきたそれに、軽く衝撃を受け、当時三鷹の駅前にあった、メジャーマイナー問わずの洋邦楽各種からプ…

180

軽量カップでグラス一杯に何ml入るのか、ある程度正確に知りたくて、水を入れて量る。よく使う小ぶりなグラスの、半分より少し少ないくらいまで入れると、大体110mlくらい。だろうなあ、やはりそうだろうなと、しずかに納得する。これ一杯に入れたら、それは…

まだ薄暗い朝、一時間早く家を出た。レインコート・ワークブーツで装備を固め完全防備で家を出たのに、雨風共にぜんぜん大したことなく、JRを避けて地下鉄経由で行ったのだが、各駅停車での運行ではあったものの、大した支障もなくそのまま一時間早く会社に…

正午前に投票しに行ったら、この雨だというのに前代未聞なくらい人がいっぱいいて、会場に入るまで少し並ぶ。これはもしかして、今日は何か、予想外なことが起こるのかしらと思ったけど、単に雨風が強くなるのを嫌って、早い時間に人が集中しただけのようだ…

朝から雨。ひたすら読書。雨の音。曇った窓ガラス。気温低く、部屋の中も寒い。なぜか腹がごろごろと音を立てている。妻が紅茶をいれる。いつも少しだけウィスキーが入っている。それを飲み、チョコレート菓子を少し食べたら正常化する。松尾豊「人工知能は…

雨だが、駅前は人でにぎわっている。そうでもない日もあるが、今日はそうだ。傘を挿そうとしたら、たまたま脇にいた呼び込みのお姉さんと向かい合うみたいな格好になってしまったので、そ知らぬ態度で身体を逸らした。静かに傘を広げてさっさと歩き去る。タ…

寒い

いや、寒いと言っても、まだ、さほどでもないでしょ、と思っているけれども、これはもはや、かなり寒いと感じるのが、正しいのかもしれない。聞けば、十二月並みとか何とか。北向きの部屋に置いてある温度計(料理用の棒型の温度計をなぜか机上に置いている)…

シェア

アメリカのサンフランシスコあたりのスタートアップ企業にスーツ着たビジネスマンなんか一切いません。あのへんのカフェで、スーツ着てWindowsのPC開いてたら、たぶん変人だと思われます。日本は全員スーツですね。なんでか?これは仮説ですけど、日本は狭く…

ルーティンワーク

雨。傘挿す。夜。雨止む。歩く。着替える。泳ぐ。クロールで。シークエンス1 壁蹴ってスタート。伸びる。 右腕掻く。キック右左右 左腕掻く。キック右左右 右腕掻く。キック右左右 左腕掻く。キック右左右 右腕掻く。息継ぎで右見る。キック右左右 左腕掻く…

DoWhatYouLike

雨である。 寒くて眠い朝。 君が気に入ったなら、ここに居ればいい。 他に希望がないなら、君が誰であれ、とりあえずここで気楽に過ごせばいい。 やる気はなくても、ぼーっと座ってるだけでも、かまわない。 献身とか誠意とか、いらない。 むしろあまり目立…

雨が降っている。昨日の続きのような暗い一日。妻は風邪。一人で出掛ける。図書館で本を返した。美味くない赤ワインを全部使ってしまいたいので、牛モモ肉を買ってきて煮込みに挑戦した。二時間半かけて完成。はじめてにしては上出来だと思って、大した値段…

浴槽スピーカー

雨が降っている。日の差さない暗い一日。妻は風邪。一人で出掛ける。買い物して帰宅後、寒いので、シャワーではなく久々に浴槽にお湯を張って入浴。浴槽に寝そべるような格好で湯に浸かってiPhoneで音楽を再生すると、浴槽の内側で音が増幅されてとても良い…

会食

男4人で会食。のはずが、今回我々を招集した本人が急遽欠席と連絡してきたので、集められた3人だけでやった。不思議な組み合わせだった。久しぶりに会ったけれども、あまり久々感もなく、身辺の状況もおたがい大して変わってなくて、会わなかったあいだの、…

溢れる水

駅のホームで、電車を降りようとする男と、乗ろうとする男が、ちょっと揉めて、そこから一気に揮発性の何かに引火して一気に炎が立ち上がるかのように、取っ組み合いというか、1人が猛烈な怒りに駆られて、もうまるで感情全開の、後先お構いなしの本気の拳を…

記憶の音楽

ほんとうなら音楽は、今聴こえてくる音の一つ一つを、粒立ちがしっかりとした状態のままで、その鮮度で味わうのが、もっとも良い聴き方だと思う。しかしそのような聴き方をしようとしても、現実は一つ一つを完全に咀嚼することができないまま、ほぼ混沌に近…

モチベーション

先日、テレビで安藤忠雄のインタビューが放映されていた。DVDが再生されるまでのほんのちょっとの間だけ、それが映ったのを見ただけだが、女性インタビュアーに応じて、ずいぶん楽しげに饒舌に語っていた。あ、この人は長生きするなあ、と思った。女性を前に…

過程

天気は良い。妻が風邪でダウンした。この時期、風邪引く人多い。危険な季節だ。 吉田秀和全集17巻「調和の幻想・トゥールーズ=ロートレック」より「紫禁城と天壇」を読む。吉田秀和も、開高健も同じように読む、と言ったら、あまりにも酷いか。 書き言葉を…

美文

暑くなりそうな朝。 「開高健の文学世界 交錯するオーウェルの影」(吉岡栄一)を読む。開高健作品からたくさん引用されていて、それらを読んでいるだけで楽しい。引用された各作品から、数行〜十数行くらいの分量で次から次へと読むくらいが、とても丁度いい…

買わない

金木犀がいっせいに咲いたようだ。 またイヤホンを失くしたので秋葉原のヨドバシへ。超安いやつを買う。どうせまた失くすので。ヨドバシを出て神田川沿いの店を見ながら御茶ノ水まで散歩。ベルモットロッソとアンゴスチュラ・ビターズを買いたい。マンハッタ…

維持

夜になってわりと強い雨。ジムのプールは空いてた。泳距離は腕のアクティビティデバイスが計ってくれるのだが、毎度毎度、判で押したように同じ距離を泳いでいる。そんなつもりは無いのに、必ず同じ距離になる。時間をぴったり30分と決めて泳いでいるからだ…

初期

中学生になって、入学式の当日だったかその数日後だったか、なぜあの日のあの感じだけを今でも鮮明におぼえているのか。大学に入学したときよりも、中学校に入学したときの方が、僕はよほど自分が、人間の世界においてようやく一つ上のランクに上がったよう…

ジン

はじめてジンを飲んだのは大学生の頃だが、当事はまったくそれを美味いとは思わなかった。まず思い浮かべたのは油絵具のテレピン油である。こんなものが美味いだなんてそんな人の気が知れないと思ったものだが、今やあの香りとドライな味わいに抗しがたい魅…

内と外

もう何年も前のことだが、大貫妙子のラジオ番組に保坂和志がゲストで出ていたときの話で「社会の内側にいる人たちはそれぞればらばらだけど社会の外側にいる人たちはつながってる」という話。 社会の中でばらばらになってしまうのは、そもそも個別に生きるた…

喫煙

二十代の男性一名。女性一名。二人とも酒は飲まない。しかしどちらも喫煙者。二人とも?へえ、いまどき珍しい。タバコは僕も三十歳まで、吸ってたんですよ。もう禁煙してずいぶん長く経つけれど、今でも、タバコ吸うと美味しいっていう記憶は残ってますよ。…