2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧
午後、映画の撮影みたいな、ものすごい雨が降った。窓の外を見ていると、連なる民家の全ての屋根に雨が等しく斜め一直線にあたって、勢いよく跳ね返って、あたり一面に水煙がうっすら白く漂い、そのまま風に流されており、雨自体の光沢と靄のかかった鈍い景…
油絵具というメディアは、それだけでものすごい多量の歴史を含みこんでいるもので、それは顔料と溶油の混ざり合ったものであると同時に、美術史の体液みたいなものでもあり、ある意味キリストの血としての赤ワインみたいなものでもあり、極端な話、キャンバ…
タモリ倶楽部が「スピーカー特集」と称して、塩ビパイプ管を使った手製スピーカー特集をやっていたので、それに煽られて、買ったばかりのスピーカーで色々聴いていたのだけど、やっぱ聴いていて、ああいいねえと思うのは、音がいいと思ってるのではなくて、…
人間には目も耳も二つある。それは視覚なり聴覚なりを脳内でステレオフォニック的に組み立てるためである。なので人間にとっては視覚も聴覚も、異なる受信装置から別途受け取った情報を脳内で変換・再構成した事後的なものである。 しかしたとえば写真を撮る…
今日は仕事が忙しく、ヘトヘトになって家に帰ってきた。今ふとテレビをつけたらCSで「砂漠の流れ者 ケーブル・ホーグのバラード」がやってる。今、やってます。ザ・シネマで。あの胡散臭い牧師が、はじめて登場するシーンのところだった。この映画面白いよな…
小動物とか虫とかを捕らえる罠のようにも見えるし、河川敷のホームレス住居の入り口付近に吊るしてある得体の知れない仕掛けのようにも見えるし、不燃ゴミの点在にも見える。しかし、いずれにせよぱっとみた時の印象は、あまりにも何の変哲もない。とりあえ…
午前11時起床。よく寝たので、起きてすぐは頭も身体もマトモに機能しない。心臓の鼓動さえ、まだスタンバイモードで、神経系も動力系も呼吸気系も不安定なままのため、全システムがある程度たちあがってくるまで横になったまましばらくまどろみうごめく。 睡…
太陽が照りつける、暑い一日。木々の葉が、微妙に色の違う複雑な緑色を重ねさせながら、風に揺れている。植物がもっとも生命力をみなぎらせているときに特有な、鬱蒼とした、むせ返るような、生々しい感じで。公園の脇には人工的に作られた小川が流れており…
連日いい天気で気持ちがいい。というか、猛烈に眠い。いつまでも眠りたい。体の表面にまとわりつく空気の質感や風の感触が、何か生暖かい継ぎ目のまったく無い肌理の細かいなめらかな毛布のようになって自分を包むので、そのままそれに身を任せて眠ってしま…
善行や悪行の、その行為自体の本質というか、それ自体の内実を、最終的に価値判断してくれるのは、神様、という事になるだろう。しかし、神様は沈黙し続けるのが基本スタンスなので、いわゆる「最終審判」というのは、永久に訪れない。なので、善行や悪事は…
黒い鞄を持った、スーツ姿の男性が、地面にうつぶせの状態になったまま、必死の形相でもがき、亀のように両手両足をばたばたさせようとしているが、それが思うように適わない理由は、その上から覆いかぶさるようにして、警察官がその男の両脇の下から自分の…
2ヶ月以上も前に予約していたDVDがやっと先週届いて、今日観た。音と映像のシンクロ具合は確かにすごく面白いが、基本的に、映像は映像だけで完結した作品という感じであり、あくまでも演奏のBGV的位置づけなので、映像とサウンドが有機的に絡み合ってるとい…
7月にはゴーギャン展が竹橋で開催されるらしく、本屋でゴーギャン関連の本が目に付くことが多いのだが、本屋でたまたまゴーギャンの画集を見てたら、あらためてその作品に激しく魅了され、そのまま今日はゴーギャンのことばかり考え続ける。図書館に行って大…
この間、銀座1丁目から京橋にかけて歩いていたら、いくつかのビルがすでに、跡形もなく取り壊され、真四角なかたちの地面が剥き出しでぽかんと空き地になっていて、それなりに見慣れた感じのする周囲の風景からものすごい落差で、なんとも不思議な気分にさせ…
音楽を聴く、というのは、機材を買うとか、CDを買うとか、あるいはCDを探すとか、システムを構成して電源を入れるとか、そういう事もすべて含みこんでいる。自分の部屋にはCDの山が大量に積み重なっているが、その山を前にして、とっかえひっかえ、色々なデ…
ノートパソコンの購入はあきらめた。しかしその替わりに色々なものを細かく中古で買う方針に切り替えて購入活動実施中である。その皮切りとしてCore2Duoに1TBのディスクとNVIDIA Quadro FX 1500をのせたhpのワークステーション中古を超・安く購入。外見がデ…
青山さん、というのは仮名なのだが、僕は今まで生きてきた中で、3人の青山さんに出会ってきたのだなあ、とさっきぼんやり考えていた。それは要するに、青山という同姓の人物が今まで3人いた、というだけの話で、1人女性で2人男性だけど、その3人はもちろんそ…
先週の土曜から日曜にかけて磯崎憲一郎「終の住処」を読んだのは、非常に強烈な体験だった。しかしそれは決して高揚とか興奮とか喜びとか感動とか、そういう類の感触ではなくて、どちらかというと、何かズシリと重いような、ある種の禍々しさのような、でき…
今日も暑い日だった。というか、暑いというよりも、窓をあけておくと、常に涼しい風が吹き込んでくるのが心地よくて、その心地よさの記憶を「暑い日だった」と言ってるのかもしれないが。夕方の5時を過ぎたあたりの感じを、毎年繰り返すこの季節の巡る感覚と…
大変強い日差しの下を歩いて家に帰ってきて、あらためて窓の外を見ると、おどろくほど明るい日差しに照らされた景色が展開されているが、この季節特有の感覚を感じさせるのが、外の景色や、外を歩いてきたときの感触よりもむしろ、今帰ってきたばかりのこの…
昨日ウチの奥さんが、絵描きにもあてはまるかもしれないのでこの箇所を読めというので、いわれたとおり読んだらすごく素晴らしい文章だった。なので、ここに引用しようと思ったのだが、結局ものすごく長くなってしまった。…この文章に強く惹かれる理由はやは…
女性の内股の筋肉が弱って、筋力が落ちてくると、身体の重量および脚自体を支える力が不足して、足が所謂「O脚」になったり皮下脂肪増大によって脚が太くなったりして、姿勢やプロポーションに影響を与える。だから内股の内転筋を鍛えましょう、という話を…
僕の作品を観てくれませんか?と人に言うのは、とても憂鬱な事だ。もしそれを言わずにすます事ができたら誰だって言わずにすますだろう。作品を観てくれませんか?と人に言うのはとても恥ずかしい。本音としては、別に無理して観てくれなくていいです、とで…
普段はほとんど夢は見ない。もしかすると毎日見てるのかもしれないが、だとしたら目覚めるときには既に忘れているという事だろうと思うが、とにかく見た夢をおぼえている事は極めて稀である。しかし休日となると夢を見る確率はぐっと高まる。 妻が見せてくれ…
忌野清志郎は1951年生まれということで、僕の丁度20才年上である。僕が、はじめてRCサクセションを知ったのは中学3年(1986)のときで、はじめてコンサートというものにひとりで行ったのは翌年3月の中野サンプラザでやったRAZOR SHARPのライブであった。当日券…
忌野清志郎が亡くなったのだそうだ。はっきりしている事としては、今日までと違って、明日からの、この世界には、忌野清志郎が存在しない、ということだ。
MoodymannとJerome Derradjiの6時間にもおよぶMIX音源を聴いていて、もちろん6時間ずっと聴いてるわけではなくて、ところどころ端折りながら聴いてるのであるが、しかしそれにしても、なんとまあ素敵な曲ばかりなのだろうと、あらためて驚く。ここでスピンさ…