沈丁花


一週間ぶりの出社。上司と色々話す。以前も、ある程度はうちの家族構成を話していたつもりだったのだが、やはりわかりにくいというか、親が離婚、父一人暮らしで死去、親戚もいるけど喪主は自分、妹もいるけど住まいはまた別、みたいな。それらの要素が組み合わさらないと、最近の動きとか今回とか、なかなか説明にならない。


会社はあいかわらず。夜は雨と風。まるで初夏の台風のような酷い天気だったが、自宅最寄り駅にたどり着いたときには平常の夜に戻っていた。春の雨後のような湿気の篭り方。帰り道の途中に咲いている沈丁花の傍で、少し深呼吸する。ああいい匂い、立ち止まって、しばらく吸い込み続ける。