店内は床と、天井と、左手の壁と、右手の小窓に囲まれた細長い空間である。まるでカステラの空き箱の内側に入って内部を見回しているような気分だ。椅子に自分が腰掛けていて、備え付けのテーブルに肘をついて僕はさっきからずっと待っている。テーブルの幅…
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