2022-04-12から1日間の記事一覧

雪解

永井荷風「雪解」(1922年)を、雪が降り止んだ冬の日差しの鮮烈さに驚きつつ読む。寒さ、そして光と影のコントラストの強烈さ。雨戸の隙間から、磨硝子の障子を通して洩れてくる、ほとんど目を細めたくなるような眩さ。目覚めた主人公の兼太郎が、借家二階の…