星屑(Star Dust)

一体この中の誰がその役割を担うのか?という事を議題にして、会議が延々と続いている。生贄になることを参加者全員が恐れている。もし自分がその役になったら?とその瞬間をちょっと想像するだけでも、恐ろしくて恐ろしくて、そういう未知の、迫り来る予感としての恐怖に支配されて、汲々とした雰囲気のまま結論は果てなく引き伸ばされ続け、会議は延々続くのであって、もしこのままずーっと何十年も過ぎていくのだとしたら、それもまた、ほとんど気が狂いそうになるが、それでも何とか、自分だけは助かりたいし、それを諦めたくない。…色々思い煩いつつ、こんな状況に耐え続けるよりは単にズドンと鉄砲で撃たれて処刑された方が数倍マシではないか、とも思う。


今、あの非常用窓を破って、外に飛び出せないものだろうか?そうしたら、すべてから逃れられるだろう。手はまだ残されている、そう思うことが一種の安堵感となって、心を潤す。…だが、死に至るまでの間に、どれほどの苦痛に耐えなければならないのか?死ぬってどれほど痛くて苦しいものだろうか??…それを思うと、とても自分にそんな大それた事はできまい、とも思う。


お前なんてことしてくれたんだ!どう責任とるつもりだ!などと激しく詰問されたあの日が、やけに懐かしく思い出される今日この頃だ。「俺じゃねーよなんで俺だけなんだよアイツにも云えよ」とか何とか、嬉々として口にしていた自分の事も懐かしく思い出されて、あの頃に戻りたいと強く感じる。