Daraludul Yow


今週、かなり心惹かれた音楽はJulia sarrの「Daraludul Yow」で、歌とピアノのバランスがたいへんちょうどよくて、騒がしさと静かさのちょうど中間の、すーっと澄んだ部分が大きく開けていて、そこにすーすーと涼しい風が吹き込んでいるような感じで、肌寒くなってきた最近の朝の空気によく似合う、久々にジャケットを着て、改札を抜けて駅を出るとビル風が吹きつけてくるので前を押さえて風に立ち向かいながら歩くときの、そのときの数秒かそこらのことが記憶に残ってしまって、何年か経った後に、唐突にその瞬間を思い出してしまいそうな、そういう感じの体験である。