僕がロングシュート決めたら


久々に、おそらく一年ぶりくらいで水泳した。久々にやると、ほんとうに筆舌に尽くしがたいほどのすさまじい疲労感で、しばらくはものも言いたくなくなる。一昼夜海を漂ってた人みたいによろよろの体でプールから這い上がり、着替えて荷物持っておもてに出て、寒風吹き荒ぶ外を歩いてもコートを着る気にはなれないし、それどころかジャケットも脱いでシャツ一枚で歩きたいくらいの体温上昇感があり、そして身体の中心部分にのぞきこみたくなるくらい巨大な空虚が口をあけていて、その周辺にかろうじてぶらぶらとぶら下がっているだけの両手と両足があふれだすような疲労に耐え切れずに、ああつらいつらいと、しまいにはめそめそ泣き言を云い始める始末だ。こうして横浜駅から上野を経て最寄り駅まで、身体ぜんたいが透明度50%くらいになっている状態で、ふらふらになって歩きながら、このペースをしばらく続けたらあの子どんな顔するだろうと思う。