恐怖分子


エドワード・ヤン「恐怖分子」をDVDで観る。一度観たはずだが、内容は完全に忘れていたので、初見と変わらない。幾つかの話が並行して進むが、そういったタイプの映画だと思って観ているのだが、どうもそういうことでもなく、一個一個の要素をそのまま不安定な場所に置いたままみたいにして、何とも不思議な感じで各物語が展開されていく。観終わった後であらためて、まず何がどうなって、その後で何が起きたのだっけ。それで結局、最後はああだったから、それはあの事と、それまでのことと、どう関係したのか、あるいは、それとこれとは別に何も関係しなかったのか、だとしたら、その事はそもそも何なのか、あのときのことは、あの後のことと、ほんとうに何の接点もないのか。いや待て、もう一度最初から思い出してみて…と、はじめから丁寧に思い返している。それが楽しい。


昔VHSから録画しておいた「牯嶺街少年殺人事件」を出してきて、前半までを観直す。字幕が、昨日の劇場では登場人物の名前が「小四」とか「小明」とか、漢字で表現されるのだが、ビデオの方だと「スー」とか「ミン」とかカタカナになるので、こっちの方がわかりやすいかも。というかさすがに二日続けて観てれば、とくにわからないことはない。