帰宅途中、自分の靴音がなんか変に聴こえるので足元を見下ろしたら、靴底(ソール)が靴から少し剥がれかかって歩くたびにフカフカと気の抜けたアコーディオンみたいな状態になっていた。セメント製法だといつかはこうなる。よく考えたらこの靴、買ったのは十年近く前で、底は何度も貼替えてはいるものの、まあ長寿な方ではあり壊れるのもわかるが、しかしとりあえず今、歩いてる途中の道端でソールが完全に取れてしまうのは困る。帰宅するまでどうにか耐えてほしい。だが結局、最寄り駅から少し行ったところでソール全体が爪先の一部を残して剥がれてしまい、まったく歩けないような状態になってしまった。仕方なく爪先部分を引っ張って完全に剥がしてしまって、片方ソールの無い靴で帰った。完走できなかったレーシングカーになったような気分である。去年の夏みたいに、ソールと中底を縫い合わせる製法で修理してくれる靴屋に依頼すれば修理可能だが、そこまでするほどの靴でもないし、もう廃棄でいいかなと思うが、でも新品の靴だとそれなりに高いし、履き潰さないように気を遣っていたとしても、結局数年〜十年くらいで壊れるし、最初から縫い合わせ製法の靴だと、かなり高額な世界に突入してしまうので、それもちょっとなあと思っている。しかし、なぜか同じようなタイミングで色々と壊れるものだと思う。