見る/見られる、など


WEBカメラとかTV電話などというものがあるが、あれは嫌なものだ。長時間、自分の顔を被写体として晒しておく事に抵抗を感じない人は、あまりいないだろう。僕はほとんど使用した事がないのだが、あれで会議とかをやってる人のモニタ画面を見ると、みなカメラの角度を微妙に調節して、自分の顔が大体上半分、つまり鼻梁の真ん中あたりまで映るくらいにしておいて、顔全体が映るようにはしていないのである。なので、4つくらいの画面に映っている人それぞれが、みんな顔の上半分だけしか映っていなかったりして、なかなか変な感じなのだが、気持ちはワリとよくわかるのである。


さらにオフィスならともかく、自宅からあんなので他人と通信しないといけないなんていうのは、かなり嫌なことだと思われる。文字情報としての個人情報なんかより遥かにたくさんの事を、背景の映像が伝えてしまうだろう。後ろに白い幕でも貼っとくとか考えた方が良いだろう。恐ろしいことだ。。っていうか、やはりWEBカメラとかTV電話というのは、その特質上、エロ産業に大きく貢献できるのではないか?具体的にどうするのかはさっぱり考えが無いけど、この映してしまう感じが剥き出しのツールは、それだけでエロい。女性の部屋をずっとWEB配信してるようなサービスはあったように記憶してるが、それではあまり面白くない。やっぱ自分自身を不特定多数にずっと配信してこそ、このツールの効果を最大限に引出せると思われる。見せられる方は最悪だが…。マゾテロリズム


…というか、ホラー映画なんかだといきなりモニタ画面に幽霊が映る。なんていうのはよくある訳だ。アレは見てる方は恐怖だが、見られてる側は、多分かなりいい気分なのだろう。ああみられちゃった。みたいな。


カメラ目線の幽霊と、カメラを意識していない幽霊ならどちらが怖いか?という問いは、ヌードグラビアの同種を較べてどちらの方がイヤラシイか?という問いと同じで、どちらも見る/見られることに対する、その人の意識というか感覚を現すのかもしれない。