「涙のクラウン/The Tears Of A Crown Smokey Robinson & the Miracles


Tears of a Clown

Tears of a Clown



Smokey Robinsonの「涙のクラウン/The Tears Of A Crown」が届いたので、開封したら「あれ!?」と思った。だって見たことあるジャケですから!ご丁寧に数日前写真撮ってるし。。…で、ライナーを読んで愕然とする。


ところでこのCDは、実は最初は「Make It Happen」というタイトルで発表されていたのですが、このLPの中の1曲「涙のクラウン/The Tears Of A Crown」が後にシングルカットされ大ヒットしてしまった為に、「涙のクラウン」というタイトルで発売されなおしたというエピソードのあるアルバムです。 桜井ユタカ (「涙のクラウン」ライナーノーツより)


!!「Make It Happen」こないだ買いましたから!!(…ってか、amazonThe Tears Of A Crownのジャケ写が表示されなかったのが痛かった…)


…っていうか、一週間前に届いてそれなりに聴いていた「Make It Happen」の中の収録曲としてしっかりThe Tears Of A Crownは入ってるので、それをそれなりに、この数日間聴いてるんだから、普通わかりそうなものだが、わかりませんでした。で、同一製品を買っちゃいました。あーあ。


…っていうか、僕の中でSmokey Robinsonの「涙のクラウン/The Tears Of A Crown」という曲はなぜか、脳内で「未だ聴いたこと無いけど、きっと、とてつもなく切なくて素敵な良い曲!」っていう妄想が膨らみまくっていたものですから、なんかもう、間違えるべくして間違えたというか、いや妄想って怖いという話なのだが。…だってこのタイトル!「涙のクラウン/The Tears Of A Crown」だなんて、もうこれ以上無いくらい切なくて甘いソウルナンバー!という感じがするじゃないですか?でもだまされた!その気になって胸を高鳴らせていたのにやってくれるじゃないのさ!


…しかし改めて、元々所持していた「涙のクラウン」という曲を聴いてみると、ああなんだこれかあ。はいはい。なんてことないねー全然たいしたことない曲ジャンとか手のひら返したように思うのだからひどいものである。っていうか事前に脳内で勝手に作って憧れていたイメージと全然違う曲で、どっちかっていうとまあ、どうでもいい曲と思ってたのが結果的に「涙のクラウン」だったので、その事にがっかりした。今までの経験上、そういう「事前に脳内で勝手に作って憧れていたのに、いざ聴いてみたら全然違っててちょっとがっかりな曲」のナンバーワンといっても過言ではなし。


そういう勝手に脳内イメージ作ってたのにあれ?って思った曲って、僕の記憶では結構ある。古くは中学生くらいのときくらいまで遡ってある。…それこそちょっとコじゃれてスカシはじめて、洋楽とか聴き始めて、そのままハマッてロックミュージックに関する書籍とかバイヤーズガイド的なものなんかも読み始めると、そういう経験は枚挙に暇が無いほど出てくる。…すべて大昔の記憶であるが一例をあげると…


プラウド・メアリー(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)


…まあ、有名な曲ではある。。でも未だ何も知らなかったときに、単に「プラウドメアリー」という語感を聞いただけで、ものすごい妄想が広がってしまって「これはもうとてつもない名曲に違いない」と勝手に決めてしまう十代の頃の自分の不思議性に今、軽い戸惑いを禁じえないが、それでも(タイトルのみに)超・思い入れて、実際聴いてがっくりした忘れられない一品。…ってか、勝手な思い込みなんですけど、もっと、しっとりした曲をに想像したような記憶がある。


■21世紀の精神異常者(キング・クリムゾン)


…前述のような自前不思議パワーで作り上げた思い込みではなく、どっちかっていうと巷に流布される評判を聞いてそんなに言うならすごいに違いないと思って聴いたものの代表。まあ確かにすごいのだが…っていうかキングクリムゾンは「まあ確かにすごいけどね」ですべてを語れてしまう気もする。それ以上考えてもしょうがないというか…


■一人ぼっちの世界(ローリング・ストーンズ)


ストーンズの詩には不思議な自閉感があるというか、マッチョ性と真逆な特性が全て通じている感じがあるので、まだこの曲のタイトルしか知らなかった頃、うわこれ聴きてー!と思った感覚はさほど間違ってなかったと思うけど、ああいう曲だったとは…感傷にどっぷり淫するのが趣味の高校生にはちょっと残念であった。


■悲しみのアンジー(ローリング・ストーンズ)


…これも「悲しみのアンジー」という語感だけで、まだ曲を知らない頃からもう、世界の終わりか?ってくらいの勢いで感動して思いつめた曲であった。…っていうか、どう考えてもそんな俺は絶対アタマおかしいと思う。だって「悲しみのアンジー」って…。それのどこが??って感じだが。。たぶん日本人の中でも「悲しみのアンジー」という言葉だけにうっとりできるような勢力というのは皆無に近いと思われるが、でもこの俺様は、この言葉の感じが好きだったのだからしょうがない。もうここまで来ると、質の判断以前の、なぜか唐突に始まる信仰に近い。…でも、この曲自体はストーンズのスローな曲の中でもけっこう有名だが、僕は昔から、この曲が全然好きじゃないのである。こんなつまんない曲も無いでしょ?っていう感じ。しかし!まじめな話「悲しみのアンジー」というタイトルは、未だに、ぐっと来るモノがあるという…。もう「ほとんどビョ−キ」だ。