「山羊の頭のスープ」 "Goats Head Soup "  The Rolling Stones


山羊の頭のスープ(でかジャケ)


このアルバムを初めて聴いたのは中3か高1である。このアルバムの一般的な紹介文としては、たとえば次のようなものであろう。〜ミックテイラーを加えた新進ストーンズが油の乗り切った演奏を展開する70年代の名作。初のジャマイカ録音で作られた本作では、なんといっても切ないスローナンバー「悲しみのアンジー」が有名!〜みたいな。


しかし、20年前レコード屋の棚にあったでかいLPのジャケを見て、このアルバムの事を知って、それを聴く前の期待はものすごかった。今、はっきり言ってそのときの期待感ばっかり記憶に蘇って来るくらいである。とにかくこの黄色いジャケが、ものすごいミステリアスで良かった。あとアルバムタイトルも訳わからなくて良かった。


ジャケットに関しては、まあ単にメンバーが布を被ってそれを撮影してるのだが、なかなかの味わい深いモノで素敵である。ウォーホルが手がけた「Sticky Fingers」に勝るとも劣らないのはなかろうか。


こういう感じのジャケットで、「山羊の頭のスープ」などという唐突なタイトルが付いてると、僕なんかは、やっぱりコロッと騙されてしまう。雰囲気モノに弱いんです。何かの比喩なのか?ジャマイカでは山羊のスープと称して人肉食とかやってるのだろうか?みたいな、そういうテイストで何やら怪しげながらも魅力的なイメージがムチャクチャ膨らんでくるのであった。


ちなみに一曲目の「Dancing With Mr.D」についての思い出。あるときラジオを聴いてたらストーンズの特集をやっていて、その喋ってる人が「それではDancing With Mr.Dを掛けます。」とか何とか言った後「あ、ちょっとやっぱりこれではなく、こっちを掛けます。」みたいな話になって、「Mother's little helper」が掛かったことがあったのだが、そのときの「Mother's little helper」のカッコよさの強烈な印象は未だに忘れがたいのだが、理由も定かでないままキャンセルされてしまった「Dancing With Mr.D」という曲が一体どういう曲なのか??について、またものすごい妄想が走りまくってしまったのであった。これまたすごい絶妙に煽られまくった。


というわけで、僕にとってはすごい沢山の思い出がいっぱいなアルバム「山羊の頭のスープ」だが、その直後、聴いた印象としては、相当たいしたこと無いという感じであった。その「Dancing With Mr.D」も含めて、さほど面白くなかったという…。。でも5〜6回くらいは聴いてるかもしれない。それで、いつしか忘れた。昨日「悲しみのアンジー」とかなんとか書いていて、このアルバムのことを思い出したので、その日の夜、駅前のレンタルショップでCDを借りてきて、超久々に聴いてみた。約20年ぶりかなあ。。でも今聴くと、普通に良いねえ。