22℃ 曇り 風: 東 3 m/s


夏の暑さが徐々に薄らいでいって、もうずいぶん涼しい毎日になった。日によってはまだ汗ばむような強い日差しの日もあるが、しかし汗だくになるような事はなくなった。毎日毎日少しずつ涼しくなっていくことを、常に意識していようと思っているのだが、でもやはりいつの間にか涼しくなってしまって、その感触がいつからそこに紛れ込んでいたのかは、気づくことができない。いつも、気づくと既にそのようになっているのだ。


しかし、最近はブラウザのトップページ(ホームページ)をiGoogleにしていて、ガジェットのひとつに天気を表示させている。インターネットにアクセスするときは必ず「天気」を見る。今日は22℃ 曇り 風: 東 3 m/s…と書いてある。そういう情報を毎日見ているので、「あ、今日は25℃を下回った」とか、毎日思っている。要するにその瞬間が「気づくと既にそのようになっている」というのを未然に防ぐための先回りなのだ。「気づいたらもう、こんなに涼しい」と思う数時間前に、僕は「22℃ 曇り 風: 東 3 m/s…」という情報を知り得るので、今度外を歩いていて「あっ」と思ったら直ちに「これがあの、22℃ 曇り 風: 東 3 m/s…なのか」と思うことにしたい。