老けた


 辻原登東京大学で世界文学を学ぶ」に載っているJ・コルタサル山椒魚」という短編小説が素晴らしかった。朝からすごいものを読んだ。僕はやっぱりこういうのが好きだなあと、よくよく思った。

 先日、ちょっとテレビドラマにエキストラで出たのが放送された。たまたま、そのロケ地に立ち会っていて、そのときに、よかったらそこに座ってくれませんかと言われて、言われたとおり座った。それが一昨日、テレビで映っていた。一秒かそこらだったが、思ったよりもはっきりと自分が映っていた。それを見て、なぜか、なんとも言えない複雑な気分だったのだが、翌日になって妹から、テレビでそのシーンを見てメールしてきて、もっと小ぎれいにして出ればいいのに、と書いてあって、それで自分の中の、なんとも言えない気分が説明されたような気がした。そうそう、もっと小ぎれいに、こざっぱりして、ちゃんと、しゃんとしていけば良かった!なんか、すごい貧相なおっさんが映っていた。あれはなんだか、すごいショックだった。あーもう、やだ!もっと、ちゃんとしていけばよかった。なんであんなかなあ。でもまあ、もう歳だってことかなあ。歳相応なのかなあ。どうやっても、まあ大体、せいぜいが、あんなもんかなあ。とか、そういうことだった。