新宿の飲み屋の場合、場の方がどれだけカッコつけてても、「でもお前、新宿だろ?」というのがある。新宿であるからには。というところで、むしろこちらからもっと、新宿の新宿的なエキスをを引き出すべきなのかもしれない。僕も昔は、新宿には期待したのだ。ああ、これから僕はこのままずっと新宿にいるかもしれないと思ったのが、高校三年生の頃だ。幸か不幸か、そうではなかったが、今でも、もしかしたら、そうだったかもしれない場として、いつでも新宿はあらわれる。