バジル

水栽培中のバジルは成長著しくて、一度に収穫しきれないほどたくさんの葉を茂らせていて、一回の食事で使いたいバジルの量など、多くても大きめの葉が一茎分についてる数葉くらいなので、それだけを摘み取ると、残りは相変わらずぐんぐん成長するし、摘み取った茎の箇所が空く分、ほかの茎の成長が早まるくらいで、もはや最近は我が自宅においてバジルに限ってであれば完全に自給自足が実現出来ている状態であった。しかしそれも今日までとなった。ジェノベーゼのソースにするので、今あるバジルすべてを使いたいと妻が言う。なるほどそれはいいね、さっそく準備しようと応えたものの、もりもりと生え伸びているバジルたちを見やると、一抹のかなしみをおぼえないこともなかった。というのはウソで、ばっさりと刈り取って、適度にばらして、あとはフードプロセッサーでガーっとなって終了である。これだけ盛大に分量を入れるのは気持ちがいい、ああなんていい香りだろうかと思う。