二日酔い


午前中キモち悪くて死す。風邪は治り掛けてるが、喉に未だ違和感がありセキが出る。鼻も出る。もう一日寝ていることを自分に許してゴロゴロする。音楽もかけないで静かな状態にする。外で子供の声や、お母さんの声や、クルマの音が微かに聞こえてくる。ぼーっとしていると、何とも嫌な、大きな不安感に襲われ、でも観念して、やっぱりごろごろする。なんだかんだでやや復活。午後からずるずると絵を描き出す。なかなかダラシナイ格好で、寝そべりながら、鉛筆で描いて、すぐ止めて、画集を適当に引っ張り出してきて、それで観てたり、本を読んだり…。

平常は訓練に次ぐ訓練のため、読書の余暇は皆無なるも、出撃せば多少の閑暇あらんと期待して、その直前艦低図書庫よりようやく探し来たれる一冊、哲人「スピノザ」が伝記なり、明日より訓練再開せば、また寸暇をも奪われん わずかに数ページを読みたるのみなれば、突入までに読了の見込みなし それもまたよからんと思いつつ読み耽る 柔らかき小説体の行文、蜜のごとく心を包む 「戦艦大和」 吉田満