全裸


泥酔して裸になって公園のベンチに座っていたら警察がやってきて鬱陶しい感じで話しかけてきて下らないもっともらしい事を言うので、こちらもなぜかぷつんと安全ピンが抜けて暴走し始めて調子付いてきて「裸になって何が悪い」とか何とか適当な理屈で、やや甘えるよう気分も含んで駄々をこねて子供っぽい態度で歯向かってたら、やはりその場で連行されそうになったので、パワー込めて手足を振り回して抵抗してみてすごいアゲアゲに上がったけど結局羽交い絞めにされて身動きできなくなった。というようなひとまとまりのシークェンスを、人生において一度くらい経験してみても、そんなに悪くはないんじゃないかとも思う。なのでこういう事は今後、これを機に、もっとどんどん頻繁に起こってもいいんじゃないかとも思う。いつか、そんな風に暗闇の中、全裸で座り込んでる人が、NHKの「世界ふれあい街歩き」のカメラと出会う日が来ますように。