寒いが、歩きながら、少し慣れてきたと思った。テレビがざわざわとしていて、何かと思えばオリンピックがもう始まっていた。そういうものが、いつ始まっていつ終わるのか、さっぱりわからないが、始まると、なにやら深夜までざわざわと騒いでいるのが、傍目に見て、その物音が聞こえてくるだけでも、不思議と楽しそうに思える。何かのロジックにて算出されたテレメトリーグラフの線と数値が出たり消えたりして、まったく知らない人の顔のアップが、次々とテレビに映っているようだ。