走馬灯


忙しい日もたまにはあるし、今日は忙しかった…などと、ことさら騒ぐ必要もないのだが、でも今日はさすがに、忙しいというか、忙しいということよりも、とにかく人が凄い。とにかく人が、次から次へと目の前に来た。午前中のうちに、この世界に存在していると僕が認識している全登場人物のうちの、かなりの数の人間と出会った気がしたので、これで午後になったら、もしかすると僕は死ぬ可能性もあると思ったが、だとしたら走馬灯のような映像で出会いたい相手が、同じフロアにいる会社の人たちばかりというのは複雑な思いだが、意外とそういうものなのだろうか。