送別会の季節


昨日は飲み過ぎて眠る。今日ももう眠る。ふとしたときに、ことあるごとに、かわいそうな、村中鳴海のことを思い出す。かわいそうな誰かという存在の代表。ああいう女性を、僕が良いとかタイプだとか思わないが、そういう話とは別に、しかし自分の場所とは切れた領域で、気付けばいつもひとりで、冗談を言ったつもりでふと顔を覗き込んだら黙って泣いていたような、かわいそうな存在の誰かの、その記憶というかおそらく過去に実在した出来事。あれからどこへ行ってしまったのか。