身体


ぴったりとした衣服を身に着けているときの身体の安心と心地よさを、身体の側から描きたい。いくらこの自分が不機嫌だったとしても、身体はお構いなしで快適さを謳歌していつも元気に歩いている。もちろん足にはしっかりとした靴が履かれていてよく手入れされた皮革に覆われているのでますます快適な居住性で内側にいても快適だし安らぐし頼もしくて外見的にも少し誇らしい。そんな様子ぜんたいを、すぐ脇を横移動で並走する視点が、時間の流れに乗ってフレームに切り取っているが、それでは何も面白くない。どうすれば良いのかわからないので結局今日もただ歩きながら考えている。考えたとしても身体の側には関係ない。それじゃだめだ。身体にももっと考えさせたほうがいい。少しは嫌な思いもさせて、つらい苦しいと言わせてみないと、ろくな大人に育たない。