八景


金沢八景駅からシーサイドライン海の公園へ。毎年恒例の会社行事の野外呑み会。会社行事であるがゆえの気の遣い方的な面倒臭さはあるものの、いつものことながらシーサイドライン車内から見下ろす海の景色はすばらしく、まるで離陸した直後の飛行機から地上を見下ろしているような光景である。海辺の潮干狩り風景も相変わらずな黙示録的迫力ですごい。遠目には貝も人も一緒くたになった、水平線近くまで続く黒い点描画である。早朝の曇天が正午に近付くにつれて快晴へと変わり気温も急激に上昇して、屋外活動にふさわしい日として確定した。肉の焼ける匂い、若者たちの嬌声、顔全体で感じる火の熱さと煙の匂い、旋回するトンビの羽根を伸ばした四肢、そのでっぷりとした重量を感じさせる急降下攻撃と直後の再上昇、風で裏返って飛ばされる紙皿と透明のカップ、空き缶の入ったでかいビニール袋、などを見ながら、水筒に入れて持参した酒が一定時間経過後もそれなりに保冷が効いたまま注ぎ口から迸り出てくるときの爽やかさがかすかに嬉しく、しかしそうこうしていながらも直射日光に一定時間照らされているだけでも午後を過ぎる頃にはかなり疲労困憊して、気力体力を気付けばごっそりと持っていかれていて、顔、腕の日焼けによるダメージも思いのほか酷くて、全体的にぼろぼろになって、帰宅して早々に就寝。