長距離バス


新橋で食事して上野で酒飲んでたら、ちょっと遅くなり過ぎたので、あわてて移動して深夜0:00過ぎに新宿着。名古屋行きの長距離深夜バスが一ヶ月ぶりの乗車を待っていた。今回は席も指定して、眠る気満々で臨む。着席して後ろの人に軽く会釈してシートを倒す。バスが発車して、なるべく身体をまっすぐにする。眠ってるんだか起きてるんだかわからない時間がしばし流れる。身体をずらし、肘掛に無理して頭を乗せてみたりもしたが、無理するとかえって疲れるので、結局シートに身体を素直に横たえて大人しくするのが一番楽なようだ。その後、眠りと言うにはあまりにも浅い薄い靄の掛かったような時間が流れる。たぶん意識は失っているが、眠りに落ちてはいなくて、謎の場所に引っ掛かっている。時計を見るわけでもなく、時間の経過を感じるわけでもなく、走行音だけを聴いている。何度か、ふと目覚めたりもした。でもしばらくすると、また同じところに戻る。波打ち際みたいな浅いところを、いつまでもたゆたう。停車すると、どうしても起きてしまう。そして、再び発車するまでの時間が、やけに長く感じる。立ち上がって外に出る気にはならない。だたじっとしたまま待っている。やがて走りだして、しばらくすると、また眠る。


名古屋着は早朝6:00で、もしかして、かなり熟睡したかもしれないと思った。でもアクティビティソフトで確認したら睡眠時間としては三時間弱らしい。それでも睡眠不足感はあまり感じてない。身体に痛みも違和感もないし、上等である。バスを降りる。空は曇っている。妻にメールしたら、東京はすごく晴れていて暑くなりそうとのこと。


ミュージシャンも、アーティストも皆、長距離バスで移動するのだ。長距離バスはクリエイターたちの乗り物。若者と芸術家の乗り物。