フジロック配信day3

家でフジロックの配信を、見たり見なかったり、本を開いたり伏せたり、ビールを飲んだり、ビールや食べるものを買いに行ったり、ぐーたらした夏の休日。

中村佳穂が今夜だけの大胆な特別仕様バンド構成であらわれた。本人(Vo.Key)に、越智俊介(B)、伊吹 文裕(Dr)あとはコーラスが四人、西田修大(G)はいないという驚くべき編成。ふたをあけてみれば、このメンバーでの各演奏がたいへん新鮮ですばらしいものだった。不安定さ、無定形さを、むしろ前面に押し出したというか、完成度ではなくその場で起こるかもしれないマジックに大きく賭けているような、そういう野心の産物だったように思う。中村佳穂という人の、良くも悪くも冗長的で自己完結的とも言えてしまう側面が、まるで統一感のないコーラス部隊によって、力関係の配分が攪拌されて、音楽が常にフレッシュなまま展開していく感じだった。(ある意味コーネリアスとは真逆のアプローチ)。ベースの越智俊介もこれまでにないほど忙しそうで、ベース兼リード楽器奏者と言っても良いような活躍ぶり、しかもやけに楽しそうな本人の表情が印象的だった。