月曜夜に来た業者は、うちの風呂の蛇口を一目見るなり「あ、部品がちがう」と言って五分で撤収した。仕方ないので管理会社経由で別業者に来てもらうことになったのだが、事前にメールで送信した蛇口部分の写真画像に対する担当者の返信が「いくつか部品を持参して試します。もし当日完了できなければ、また日程を再調整させていただくかもしれません」とか、妙に自信なさげな、上手くいかなかったときの逃げ道確保なニュアンスが濃厚に漂っていた。

つまりうちのマンションの水回りが、今となっては如何に古くて汎用性に欠けるかをこの事態は示しており、じつは前からそれはうすうすわかっていた。業者を家に呼んだことは以前にも何度かあり、そのたびに担当者の「どうも簡単には済まないぞ」とでも言いたげな態度、あるいは苦しい言い訳をされて出直されることが多いからだ。

仕方ないんだなあ、古いからなあ、と思って、ここに住む以上あきらめるしかない。賃貸だから修繕費用は貸主側なのでそれは良いのだけど、あまり大掛かりな工事になるのも嫌だし、当分このまま、微妙な状態をダマしダマし使っていくしかないのか(というか、すでにそのやり方に慣れてしまっているのだが)。